「ひかりTV 4K GLOBAL BASEBALL MATCH 2015 侍ジャパン 対 欧州代表」の第1戦が3月10日(火)、東京ドームで行われ、終盤に集中打を見せた侍ジャパンが4対3で欧州代表に逆転勝ちを収めた。
世界51カ国18言語でも放送された一戦。侍ジャパンは、プロ2年目の大瀬良大地(広島東洋)が先発。初回はテンポ良く無失点に切り抜けたが、2回表に無死からサムス(オランダ)、デカスター(オランダ)に連打を浴びて一、三塁とされると、7番・アングロ(スペイン)のサードゴロ併殺打の間に三塁走者が生還し、先制を許した。
さらに4回表、この回からマウンドに上がった2番手・牧田和久(埼玉西武)が、ヒットと死球でいきなり無死一、二塁のピンチを背負うと、2死から再びアングロが、今度はセンターへの大飛球。中堅手・雄平(東京ヤクルト)が背走して追い付いたが、グラブに当てながらも捕球できず。これが2点タイムリー二塁打となり、リードを3点に広げられた。
思わぬ展開となった侍ジャパンだったが、4回裏に2死から7番・雄平(東京ヤクルト)、8番・山田哲人(東京ヤクルト)の連続2塁打で1点を返して反撃開始。そして2点ビハインドで迎えた8回裏、坂本勇人(読売巨人)、中田翔(北海道日本ハム)が連続四球で無死一、二塁とし、5番・筒香嘉智(横浜DeNA)が三塁線を破るタイムリー二塁打を放って1点差とすると、続く6番・松田宣浩(福岡ソフトバンク)が、「国際大会なので、ボールを見るより、どんどんスイングして行った方が良い結果が出る」と初球を叩いてライト前への同点タイムリー。さらに雄平がしぶとくセンター前へ弾き返し、3連続タイムリーで逆転に成功した。
この日の侍ジャパン投手陣は、3回1失点の大瀬良、2回2失点の牧田の後、藤浪晋太郎(阪神)が2回、又吉克樹(中日)が1回をそれぞれ無失点。最後は西野勇士(千葉ロッテ)が3人で抑えてゲームセット。試合を終えた小久保裕紀監督は、「対戦投手のデータが少ない中、短いイニングで(相手投手を)捕まえる難しさを改めて感じた。逆転した8回は、初めて先頭打者が出た。又吉が完璧な投球で流れを持って来た」と試合を分析。「なかなか簡単に、理想通りに勝たせてくれないのが国際大会。その中で今日のような展開で、土壇場でもワンチャンスで逆転できたという経験は今後にも活きている」と収穫を口にした。
一方、敗れた欧州代表のスティーブ・ヤンセン監督は、「侍ジャパンが強いのは分かっている。すべてにおいて素晴らしいチームだということを、試合を終えて改めて感じている」としながらも、「我々は勝ちに来ている。序盤にリードしていながら勝ち切れなかったのはとても悔やまれる」と悔しげな表情。この日、3安打をマークしたカート・スミス(オランダ)は「明日は必ず勝ちたい。全力でぶつかりたい」と、11日(水)の第2戦(18時、東京ドーム)でのリベンジを誓った。