11月1日から静岡県伊豆市の志太スタジアムで開催される「第9回 BFA U-15アジア選手権」。2008年の第5回大会以来4大会ぶりの優勝を目指す「侍ジャパンU-15代表」の一次合宿が8月25日から選手14名が集い始まった。
合宿初日は侍ジャパントップチームを率いる稲葉篤紀監督から激励を受け、あらためて優勝への決意を固めた選手たち。その後、千葉県内の練習広場へ移動しウォーミングアップの後、内野ノック、打撃練習に分かれ、約2時間の練習に汗を流した。緊張した面持ちで始まった練習も、徐々に声を掛け合い、リラックスしたムードで初日の練習を終えている。
合宿2日目はホテルから九十九里町野球場に移動後、7イニングの強化試合を千葉県選抜「千葉ファイターズ」との間で2試合行った。
1試合目、侍ジャパンU-15代表の先発は濱田世(高知中3年)。1回裏、センターの功刀史也(南アルプス市立白根巨摩中3年)の背走ダイビングキャッチに助けられた濱田はその後、180センチから長身から投げ下ろすストレートを武器に3回を投げ被安打1、与四球1の安定した投球を見せた。
一方、侍ジャパンU-15代表攻撃陣は3回表、先頭の8番・濱田がエラーで出塁すると、続く功刀がファーストへのセーフティバントを成功。敵失による先制点につなげた。
侍ジャパンU-15代表は4回から荻原吟哉(星稜中3年)がマウンドに。荻原はスライダーのキレが抜群に良く、相手打線を寄せ付けず。結局、7回表に二死三塁から9番の功刀がセーフティバントを決め2点目を奪うと、萩原がその裏の攻撃をしっかり締め、2対0で勝利した。
2試合目。2回表に侍ジャパンU-15代表先発の寺西成騎(能美市立根上中3年)が1点を失うが、その裏にすかさず同点に。そして4回裏、侍ジャパンU-15代表は無死三塁から4番・濱田の適時右前打で逆転に成功すると、5回裏には1番・山田将義(駿台学園中3年)の安打に失策が重なり、山田が長躯ホームイン。3対1とした。
6回表、2番手の長谷川優也(新潟県立黒崎中3年)が二死二・三塁からレフトオーバーの2点適時二塁打を許し、試合は振り出しに戻るも侍ジャパンU-15代表は最終回に粘りを見せる。
一死二塁から9番・神里陸(南風原町立南星中3年)がセーフティバントを成功させ、続く根本悠楓(白老町立白翔中3年)も四球を選び一死満塁。この場面で2番の功刀の打球が失策を誘い、4対3で侍ジャパンU-15代表がサヨナラ勝利を飾り、強化試合2連勝でこの日のメニューを終えた。
前回大会に引き続き、今回侍ジャパンU-15代表監督を率いる伊藤将啓監督はこの2試合を振り返り「直前に全国大会があったりして体が重かったりしてると思うんですけど、前回(2015年)の時よりは動けている子が多いかなと思います。ただ、普段使っているボール、バットとは異なるため、そこへの対応が今後のかぎとなりますね」と語った。
「今日の反省をミーティングでしっかり確認して、修正して明日に備えたいと思います」と伊藤監督。27日も予定している強化試合を通じ、侍ジャパンU-15代表の14選手は二次合宿前に加わる4名をスムーズに受け入れる、かつ3大会ぶりの王座奪還への準備を着々と整えていく。