「第28回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」(カナダ・サンダーベイ)の開幕を翌日(9月1日)に控えた8月31日、サンダーベイ市民会館で記者会見が行われた。今大会に出場する12カ国・地域の監督、主将が出席する予定だったが、この日までにメキシコが悪天候により到着できず、11チームで行われた(キューバは開始から30分遅れて到着)。
記者会見冒頭、親日家であるサンダーベイ国際野球協会のウォーレン・フィリップ事務局長がダルマを持ち出し、左目を入れ、今大会の成功を祈った。ウォーレン・フィリップ事務局長は日本で開催された前回大会(2015年)を視察。大会運営を間近で勉強してきただけに、ホスト国である今大会へ入れ込みは相当なものがある。
さて、記者会見で侍ジャパン・小枝守監督は大勢の報道陣(ほとんどが日本メディア)の前で、抱負を語っている。
「日本チームは国内の大会を終えてすぐにやってきました。急造チームではありますが、力はあると思います。精一杯頑張りたいと思います。よろしくお願いいたします」
会見には主将・清宮幸太郎(早実)も出席し「海外っぽくて良かったですね」と、多くの言語が飛び交った感想を語った。世界一を手にした優勝チームに授与されるトロフィーもお披露目されると、清宮は思わず、身を乗り出して、興味津々に見入っていた。
「きれい!!荘厳でした!!あんなの持てたら、カッコいい」と目を輝かせていた。
主将が大会への意気込みを話す場面もあったが、司会者が清宮へ質問を振ることはなかった。日本メディアは流ちょうな、得意の英語でのスピーチを期待していたのだが……。
「平気かな~やばいな~と。(なくて)良かった(苦笑)。英語での言葉を準備していた?いやいや、そんな(苦笑)」
隣の席は南アフリカの主将だった。元ラガーマンである清宮。ラグビー談議に花が咲いたという。冬場がラグビー、夏場は野球という二刀流らしい。彼いわく見た目のポジションは「自分はセンター。あの子はフランカーらしいです」。束の間ではあったが、同世代の仲間と親交を深めた。
明日はメキシコ戦。「まだ、(選手は)来ていないんですよね。テキサスのほうに台風(ハリケーン)がきているそうで……」と心配そうな顔を見せたが、その鋭い眼光からは、すでに戦いへのスイッチが入っているように見えた。栄光のトロフィーを手にするために、主将・清宮はリーダーシップを発揮し続ける。
第28回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ
大会期間
2017年9月1日~9月11日
オープニングラウンド
9月1日(金)22:30 メキシコ 1 - 10 日本
9月3日(日)5:00 日本 0 - 4 アメリカ
9月4日(月)6:00 日本 7 - 2 キューバ
9月5日(火)3:00 オランダ 1 - 3 日本
9月5日(火)22:30 日本 12 - 0 南アフリカ
※開始時刻は日本時間(サンダー・ベイ:時差-13時間)
スーパーラウンド
9月7日(木)22:30 日本 4 - 3 オーストラリア
9月9日(土)6:00 日本 4 - 6 カナダ
9月10日(日)2:00 韓国 6 - 4 日本
※開始時刻は日本時間(サンダー・ベイ:時差-13時間)
3位決定戦
9月11日(月)1:00 カナダ 1 - 8 日本
※開始時刻は日本時間(サンダー・ベイ:時差-13時間)
開催地
カナダ サンダー・ベイ
参加国
グループA
カナダ、韓国、チャイニーズ・タイペイ、オーストラリア、イタリア、ニカラグア
グループB
日本、アメリカ、キューバ、メキシコ、オランダ、南アフリカ