「第28回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」(カナダ・サンダーベイ)は9月1日に開幕。12カ国・地域が集結してのオープニングセレモニーが17時15分からメーン会場の「ポート・アーサー・スタジアム」で行われた。
侍ジャパンU-18代表はこの日の午前、メキシコとの初戦を10対1で快勝。一度、宿舎で体を休めてから、再び球場入りした。主将・清宮幸太郎(早実)が日の丸を手に先頭に並び、19人の選手を率いた。役員紹介、主催者あいさつ、そして、最後にカナダ国家斉唱され、約30分のセレモニーは終わった。
役員、指導スタッフは一塁スタンドに控えていたが、セレモニーの合間も明日のアメリカ戦対策に余念がなかった。米澤貴光コーチと東哲平コーチはメキシコ戦後、すぐさまもう一つの会場である「ベースボール・セントラル」へ移動し、対オランダ戦を偵察。試合はアメリカが11対1(8回コールド=7回以降10点差で適用)と圧倒した。この報告を受けた小枝監督は警戒感をさらに強めている。
「足が速い。パワー系のピッチャーの印象を持っている。いずれにしても守り合いになる。点をあげないオーダー、いかに守り勝ちできるか?打線もスピードに振り負けないだけのスイングスピードが必要になってくる」
クリーンアップ3人(安田尚憲=履正社、清宮、中村奨成=広陵)と一番・藤原恭大(大阪桐蔭)、九番・小園海斗(報徳学園)は固定。メキシコ戦で3ランを放った井上大成(日大三)の攻撃力を取るか、右手親指付け根の打撲から回復した西巻賢二(仙台育英)の守り、どちらを優先するか、小枝監督は頭を悩ませている。また、外野守備に定評のある丸山和郁(前橋育英)の起用法もカギを握ると話す。一方、アメリカ打線は8人の左打者を並べてくるため、先発には左腕・川端健斗(秀岳館)を起用する方針。「タテ変化とコントロールの良さに期待したい」。
もう一人、サウスポーではメキシコ戦で2回をほぼ完ぺきに抑えた磯村峻平(中京大中京)が、ここにきて絶対的なリリーバーに台頭してきた。小枝監督はもともと、先発起用を考えてきたが、日大との練習試合で4回6失点。指揮官は「(不安を)払しょくしたかった」と、メキシコ戦で自信を取り戻させることに成功するとともに、守護神としての適性を見せた。「大学生相手とは違い『同い年ですから引くわけにいきません』と言ってきた。元来、勝ち気でタフさもある」と、すっかり小枝監督の信頼を得ている。緊張感あるオープニングセレモニーの最中でも、侍ジャパンは次戦への準備に余念がなかった。
第28回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ
大会期間
2017年9月1日~9月11日
オープニングラウンド
9月1日(金)22:30 メキシコ 1 - 10 日本
9月3日(日)5:00 日本 0 - 4 アメリカ
9月4日(月)6:00 日本 7 - 2 キューバ
9月5日(火)3:00 オランダ 1 - 3 日本
9月5日(火)22:30 日本 12 - 0 南アフリカ
※開始時刻は日本時間(サンダー・ベイ:時差-13時間)
スーパーラウンド
9月7日(木)22:30 日本 4 - 3 オーストラリア
9月9日(土)6:00 日本 4 - 6 カナダ
9月10日(日)2:00 韓国 6 - 4 日本
※開始時刻は日本時間(サンダー・ベイ:時差-13時間)
3位決定戦
9月11日(月)1:00 カナダ 1 - 8 日本
※開始時刻は日本時間(サンダー・ベイ:時差-13時間)
開催地
カナダ サンダー・ベイ
参加国
グループA
カナダ、韓国、チャイニーズ・タイペイ、オーストラリア、イタリア、ニカラグア
グループB
日本、アメリカ、キューバ、メキシコ、オランダ、南アフリカ