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大学代表候補強化合宿がスタート「大学球界レベルアップへ」高めあう3日間

2017年12月2日

 2018年にアメリカ開催の日米大学野球選手権大会などへの参加を予定している「侍ジャパン大学代表」。その参加メンバーを決める最初の選考会となる「大学日本代表候補強化合宿」が、12月2日(土)から3日間の日程で愛媛県松山市にある坊っちゃんスタジアムでスタートした。

 今回の参加選手は右投手13名、左投手5名、捕手登録7名、内野手登録13名、外野手登録12名の計50名。「何人かポジションのリーダーは入れた中で、広く選手をみたい」と参考委員の1人である全日本大学野球連盟監督会・善波達也会長(明治大監督)が意図を話したように、過去の侍ジャパン大学代表選出選手は吉田高彰(上武大3年・捕手)、中川圭太(東洋大3年・内野手)、渡辺佳久(明治大3年)、長沢吉貴(日本大3年・外野手)の4名のみ。特に投手陣は全18投手がすべて候補合宿初参加というフレッシュなメンバーとなった。

 かくして全国各地から集まった50選手は、「この合宿は愛媛大・松山大野球部の皆さんや、色々な方々の協力があってできている。そういった部分の気配りや目配りを野球のユニフォームを着ている時だけでなく、普段の生活からやっていくことが相手に対する観察力に活きてくる。だから、今回の合宿は、みんながそこを変えていくきっかけにしてほしい」とまずは善波会長からの檄を受け、アップ、キャッチボール、シートノックで精力的な動きを披露。特に今合宿の「まとめ役」に任命された渡辺や、2015年「第27回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」侍ジャパンU-18代表主将を務めた篠原涼(筑波大2年・内野手)などは率先して声を出し、チームにさらなる活気を与えていた。

 シートノック後は野手32名を16人ずつに分けて全員が打順に入り、投手・捕手は3イニングごと、野手はイニングごとに守備位置、出場選手を入れ替えながら9イニングの紅白戦を開催した。

 試合は先攻の紅組先発の平川裕太(国際武道大3年)が3回を4奪三振パーフェクトに抑えるなど、8回まで16個の0が並ぶ展開となったものの、紅組は9回表「初球のストレートを狙っていた」堀内寛人(中央大3年・外野手)の2ランで先制。その裏、白組も連続暴投で1点を返したものの一歩及ばず。終盤は公式戦顔負けの白熱ぶりに「投手は秋の状態を維持したまま入ってくれているし、打者も実戦から離れているわりにはスイングはよかった」と選考委員の1人、全日本大学野球連盟監督会・谷口 英規幹事も満足げな表情を浮かべた。

 初日の日程を終え「周りから刺激を受けるので、いっぱい吸収してチャレンジしたいし、アピールできるところはアピールしたい」と意気込む堀内。彼の言葉に代表されるように「もちろん、この合宿は選考の一環ではあるが、同時に選手たちにはこの合宿を通して来年に向けてレベルアップしてほしい」と願う善波会長をはじめとする選考委員の意図を早くも汲み取り始めた50名の侍候補生たちは、午前は練習・午後は12イニング制の紅白戦が予定されている2日目も、自らとチーム、しいては「大学球界レベルアップ」への種を探し続ける。

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