3月3日(土)にナゴヤドーム、4日(日)に京セラドーム大阪で開催されるENEOS 侍ジャパンシリーズ2018「日本 vs オーストラリア」で2018年の代表活動スタートを迎える侍ジャパントップチーム。その大会記者会見が1月23日(火)、都内で開かれた。
記者会見場には、侍ジャパントップチーム・稲葉篤紀監督と、一般社団法人日本野球機構・井原敦事務局長が登壇。まず井原事務局長が、「いよいよ新生侍ジャパントップチームが始動いたします。皆さまの期待も2020年の東京オリンピックに向けて加速度的に高まってくるところかと思います。私が委員長を務めております日本野球協議会・侍ジャパン強化委員会といたしましても、東京オリンピックの金メダルを獲得に向けたサポートをはじめ、すべての世代をサポートし、すべて野球関係者が課題として認識している『若年層に対する野球の普及・振興』など、子供たちが野球に対して興味・関心を抱くきっかけを作り出す土壌を醸成してきたいと考えております。この大会を見たことがきっかけで野球に興味を持つ子供たちが増える、そんな熱戦が繰り広げられることを祈念しています」とコメント。
続いて、稲葉監督も「この2試合は東京オリンピックに勝つためにやっていきます。先入観なしに見ていきたいと思います。今回、強化試合の相手であるオーストラリアにはメジャーリーガーは決して多くないと聞いていますが、オーストラリア代表が東京オリンピックに出場する場合、今回来日するメンバーは実際に対戦する可能性が高いメンバーであると考えており、そうした意味でも重要な試合になる」と2年後のオリンピック本番を想定した意気込みを述べた。
また、この会見ではコーチ陣と代表選手も一部発表。コーチ陣は昨年11月の「ENEOSアジアプロ野球チャンピオンシップ2017」と同じく、金子誠ヘッドコーチ兼打撃コーチ、建山義紀投手コーチ、村田義則バッテリーコーチ、井端弘和内野守備・走塁コーチ、清水雅治外野守備・走塁コーチの陣容となり、選手は以下の6名が発表された。
投手
山﨑 康晃(横浜DeNAベイスターズ)
千賀 滉大(福岡ソフトバンクホークス)
捕手
甲斐 拓也(福岡ソフトバンクホークス)
内野手
菊池 涼介(広島東洋カープ)
外野手
柳田 悠岐(福岡ソフトバンクホークス)
筒香 嘉智(横浜DeNAベイスターズ)
なお、稲葉監督は6選手の詳しい選考理由についてもこう語った。
「まず山﨑選手については、去年の大会(ENEOSアジアプロ野球チャンピオンシップ2017)でもクローザーとして活躍しましたし、まだ25歳と若いので、これから伸びてくれる選手だと思い、選びました。千賀選手については、去年のWBCで一緒に戦って、彼のフォークは大きな武器となりますし、ほかの投手にはない独特の武器を持っていますので、大きな戦力になると考えています。
甲斐選手は、アジアプロ野球チャンピオンシップで見たときも守備力が非常に高く、そこを評価しております。菊池選手は彼の野性的な勘といいますか、チームに与える影響も非常費大きく、チームの軸になってくれると思います。
柳田選手怪我もありなかなか代表チームに出られていないなか、彼のフルスイング、身体能力、プレースタイルはお手本になると思いますので、非常に期待しています。筒香選手は前回のWBCでも活躍してくれましたし、クリーンアップを打ってもらいたい。2020年の東京オリンピックでもその思いは強いですね。今のところ筒香選手が4番を打つ可能性は高いと思います。」
最後にENEOS 侍ジャパンシリーズ2018「日本 vs オーストラリア」での戦い方について「これまで日本はスモールベースボールといわれてきましたが、そうではないところも見せていきたい。スピードだけではだめですし、パワーだけでもだめ。両方を兼ね備えたチームにしたい」と総括した稲葉監督。12球団のキャンプで状態を確認した上で、2月中旬に「チーム内で競争があるような形で」選出する残り22選手を加えた稲葉ジャパンは、東京オリンピックでの金メダル獲得へ向け、いよいよ本格始動を迎える。