今月28日からフランスで開催される「2019 FIBT-YOSHIDA CHALLENGE」に出場する侍ジャパン社会人代表の国内合宿・最終日がで西武第二球場(埼玉県・所沢市)で行われた。
午前中は軽いウォーミングアップとバッティング練習を行った侍ジャパン社会人代表は、13時から埼玉西武ライオンズ(二軍)と対戦。佐藤旭主将(東芝)の「しっかり攻めていきましょう」と、鼓舞の声を掛けられてのプレーボールとなった。
先発の山田義貴(西部ガス)は初回を三者凡退に打ち取るなど立ち上がりから危なげないピッチング。3回裏は先頭打者に内野安打を許すが、続く三遊間への深いゴロに対して遊撃手・ 小深田大翔(大阪ガス)がジャンピングスローで一塁走者を二封するナイスプレーを見せると、山田も後続を空振り三振とセンターフライに抑え、結局、4回まで投げて許した走者は先の内野安打の一人だけで無失点。「今日は思ってよりもストレートが走っていたので、ツーシームも活きました。リズム良く投げられて、試合を作れたと思います」(山田)と快投を振り返った。
すると、5回表には、それまで2安打に抑えられていた攻撃陣が奮闘。一死から佐藤主将がセンター右へヒットを放つと、処理がもたつく間に好走塁で二塁へ。その佐藤を、8番・柴原健介(東芝)がタイムリーで返して難なく先制。さらに、小深田のライト前ヒットで一三塁とすると、1番・北村祥治(トヨタ自動車)の投前のゴロで柴原が生還し、2点を挙げた。
2点のリードをもらった投手陣は、2番手の岡野祐一郎(東芝)が2イニングを0点に抑え、7回裏からは藤井聖(JX-ENEOS)、そして イニング途中から小島康明(きらやか銀行)へとつないで得点を許さず。そして、7回終了とともに突然雨足が強くなったのに伴い、このまま試合はコールドゲームとなった。
7イニングとはいえ4投手で完封リレーを演じた侍ジャパン社会人代表。石井章夫監督は先発の山田に対して「ストライクが先行し、内容も良く、期待通りのピッチングでした」と称え、昨日に続いて連投となった藤井、小島の両投手に対しても「今日の方が良かった。先発もリリーフも『立ち上がりを大事にしよう』と言っていたのですが、よく投げてくれました」と評価した。
打線については、「プロの球威のあるボールを、どのように弾き返すかを見ていましたが、中盤から対応できる選手が出てきて得点を奪うことができました。ただ、このバッティングを序盤からやっていかないと、昨年のアジア大会の二の舞になってしまうので、気を付けていきたい」と、早い回からの猛打を期待した。
これで国内合宿の練習試合を2連勝で終えた侍ジャパン社会人代表。明日27日には日本を出国し、28日からはフランスでフランスナショナルチームと5連戦を戦うことになるが、「ヨーロッパ勢はスピードとパワーがあると思うので、良い刺激を受けてきたい」と石井監督。山田投手も「どんな選手が相手になるのかは分かりませんが、自分の力を出し切りたい」と完全燃焼を誓った。
そして、今後のスケジュールだが、このフランス遠征を終えると、侍ジャパン社会人代表は今年最大の目標となる10月の「第29回 BFA アジア選手権」へ向かうことになる。その代表選手はフランスから帰国する来月3日から1週間後をめどに発表される予定だ。
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