6月24日、侍ジャパン大学代表の選考合宿3日目が、神奈川県平塚市のバッティングパレス相石スタジアムひらつかで行われた。練習後には、「第43回 プラハベースボールウィーク」(チェコ・プラハで7月6日から9日)と「第31回 ハーレムベースボールウィーク」(オランダ・ハーレムで7月12日から19日)に出場する24選手が発表され、堀井哲也監督が選考の意図や今後の展望を語った。
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選考合宿最終日となったこの日は2つの国際大会を見据え、延長タイブレークの状態(無死一、二塁)でのバントの攻防や、普段と異なるポジションを守る選手も含めたシートノック、2ストライクおよび近距離(16メートル)からのシート打撃が行われた。
両大会の登録24選手の中、14日間で最大11試合を戦うため、シートノックでは投手の篠木健太郎(法政大)、伊藤樹(早稲田大)、渡邉一生(仙台大)が外野手、捕手の印出太一(早稲田大)が一塁手、神里陸(國學院大)が二塁手を守るなど、緊急事態にも備えたチェックも行われた。
また、シート打撃では対戦国投手の速球を意識した16メートルからの投球ではあったが、石飛智洋(天理大)や印出が本塁打を放つなど、各選手が持ち味を発揮した。
練習後は監督・コーチ・選考委員による選考会議を経て代表選手発表記者会見が行われた。選考の基準について堀井監督は「心身ともにタフであること」や「代表にふさわしい姿勢」を基準に選出したことを明かした。
24選手中11選手を投手としたことについては「勝つことが最大目標ではありますが、11試合ある中で、お預かりした選手を怪我や疲労困憊で帰してはいけないと思いました」と意図を語り、野手13人についても「捕手の選手を含め2ポジションを守れる確認をしました」と、臨機応変に戦うことができる布陣となったようだ。
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6月29日から7月3日まで行われる直前合宿(バッティングパレス相石スタジアムひらつか)では、「選手の力量の把握は、我々も大切になりますが、選手間でも息が合うように把握してもらえればと思います」と、練習や実戦を通じて連係を高めていきたい意向を示した。
また、主将には「大学選手権決勝を戦った早稲田大の主将ですし、合宿初日に主将役を任せて良いスタートが切れたので」と印出を任命。さらに6月30日と7月1日の臨時コーチとして、慶應義塾大OBで2004年アテネオリンピックでは銅メダル獲得にも貢献した高橋由伸氏を招聘することも発表された。
2つの国際大会での優勝に向けて、選出された24選手でどのようにチーム力を高めていくのか注目だ。
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
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選手コメント
篠木健太郎(法政大)
「レベルの高い中で野球をさせていただきました。同部屋の選手の会話などからも様々なヒントがありました。シートノックで外野を守ったのは高校1年の時以来でしたが、チームのためなら何でもやる覚悟です。憧れの日の丸を背負って戦う責任と覚悟を持って、しっかりとプレーしていきたいです」
渡邉一生(仙台大)
「今の大学野球のトップレベルの選手たちと一緒にプレーをしたり、間近に見られたりしたので、すごく良いものを吸収できました。西川史礁選手(青山学院大)の振る舞いを見て人としても凄いなと思いました。代表では自分の与えられた役割をしっかりとこなして、テーマである“150キロを投げられる変化球投手”ということを大切にしていきたいです」
石飛智洋(天理大)
「充実した3日間でした。本塁打はストレートを狙っていましたが、落ちる球に上手く対応できました。2ストライク、近距離からの打撃だったので足を上げずにシンプルに打ちました。(選出こそ逃したが)この合宿でも自分のプレーができたので、今後の良い経験にしていきたいです」
第31回 ハーレムベースボールウィーク
大会期間
2024年7月12日~7月19日
オープニングラウンド
2024年7月12日(金)22:30 チャイニーズ・タイペイ(雨天順延)日本
2024年7月13日(土)23:15 アメリカ 5 - 9 日本
2024年7月15日(月)2:30 日本 5 - 4 スペイン
2024年7月15日(月)18:30 チャイニーズ・タイペイ 0 - 2 日本
2024年7月16日(火)22:30 イタリア 2 - 8 日本
2024年7月18日(木)2:30 日本 5 - 1 オランダ
※開始時刻は日本時間(オランダ:時差-7時間)
準決勝
2024年7月18日(木)22:30 日本 8 - 0 チャイニーズ・タイペイ
2024年7月19日(金)2:30 オランダ 1 - 2 アメリカ
※開始時刻は日本時間(オランダ:時差-7時間)
決勝
2024年7月20日(土)2:30 日本 10 - 4 アメリカ
※開始時刻は日本時間(オランダ:時差-7時間)
開催地
オランダ(ハーレム)
出場する国と地域
日本、アメリカ、チャイニーズ・タイペイ、オランダ、イタリア、スペイン
第43回 プラハベースボールウィーク
大会期間
2024年7月6日~7月9日
グループA
2024年7月6日(土)21:30 ドイツ 3 - 7 日本
2024年7月7日(日)21:30 日本 3 - 2 チャイニーズ・タイペイ
2024年7月9日(火)2:00 日本 9 - 3 チェコ
※開始時刻は日本時間(チェコ:時差-7時間)
決勝
2024年7月10日(水)2:00 日本 5 - 3 チャイニーズ・タイペイ
※開始時刻は日本時間(チェコ:時差-7時間)
開催地
チェコ(プラハ)
出場する国と地域
グループA
日本、チャイニーズ・タイペイ、チェコ、ドイツ
グループB
オーストリア、ギリシャ、ハンガリー、スロバキア、リトアニア