8月24日、関西圏内グラウンドで「第13回 BFA U18アジア選手権」(9月2日から8日/台湾)に出場する侍ジャパンU-18代表の直前合宿が始まった。この日集合した代表18選手は早速練習に励み、約3時間汗を流した。
初練習は午後2時頃にスタート。休憩を挟みながらウォーミングアップやキャッチボールを行ったのち、午後2時半すぎから30分ほどは投内連係やシートノックで守備の連係を深めた。その後、野手は打撃練習、投手は体幹トレーニングなどのメニューをこなし、初日を終えた。
守備練習では二塁に髙山裕次郎(健大高崎)と山畑真南斗(明徳義塾)、遊撃に石塚裕惺(花咲徳栄)、三塁に花田悠月(智辯和歌山)が就き、一塁は本職とする選手が不在の中、この日は今夏に遊撃を守った宇野真仁朗(早稲田実)が務めた。
外野は徳丸快晴(大阪桐蔭)、境亮陽(大阪桐蔭)、濱本遥大(広陵)に加え、投手との「二刀流」が期待される櫻井椿稀(鶴岡東)と間木歩(報徳学園)も守り、両者は打撃練習にも参加した。間木は外野を守るのは「人生初」で、代表に内定してから同級生の外野手用グローブを借りて練習したという。練習後、「少しはイメージがついたけど、まだ前後感覚とかが難しい。快くグローブを貸してくれた同級生の分も、しっかり頑張りたいです」と力を込めた。
主将には間木、副主将には宇野と箱山遥人(健大高崎)が就任。大役を担う間木は「責任感がある分、できることを考えて、発言をしながらチームをまとめる」と気を引き締めた。
前日に第106回全国高等学校野球選手権大会の決勝を戦った中崎琉生(京都国際)、坂井遼(関東第一)、熊谷俊乃介(関東第一)も初日から合流。中崎と坂井は疲労を考慮し、別メニューで軽めの調整を行った。ジョギングの間には前日の熱戦について二人で話したといい、歓喜の優勝から一夜明けたばかりの中崎は「昨日の敵は今日の仲間。今日から同じピッチャーとして関係を深めていければいいかなと思います」と笑みを浮かべた。
初日を終え、小倉全由監督は「一人ひとり、どのくらいやってくれるか見せてもらいました。みんな一生懸命やってくれている」と安堵の表情を見せた。
打撃練習で場外へ特大の当たりを飛ばした花田に対しては「甲子園で木製バットでホームランを打ったのを見て(選出し)、『自分の見る目が間違っていなければ』と思っていた。いいパンチをしている。よく飛ばしましたね」と称賛。「期待する投手」を問われると、「全員に期待している」と前置きした上で今朝丸裕喜(報徳学園)、藤田琉生(東海大相模)の名前を挙げた。
アジア選手権優勝に向け始動した侍ジャパンU-18代表。8月25日は関西圏内グラウンドで初の実戦を行う予定となっている。
監督・選手コメント
小倉全由監督
「日本の代表選手ですから、日の丸を背負って、恥ずかしくない野球をやってほしい。各学校、みんな違う教えかも分からないけれど、野球は同じなので、『今日集まった仲間で、いい仲間でいい野球をやれたな』と思えるようなチームにしていこうと選手たちにお願いしました。自分は1年監督のユニホームを脱ぎましたけど、日大三高でやっていたそのままで、変えることなく自分の指導法でやっていきます」
間木歩(報徳学園)
「(侍ジャパンU-18代表では主将を務める)今日のミーティングの時に言われました。言われた時は、『しっかり頑張らないといけない』という責任感を感じました。これからいろんな人と交流して、チームをまとめていけたらいいなと思います。(アジア選手権に向けた意気込み)優勝を目指して、一戦必勝で日本らしい野球をしたいです」
中崎琉生(京都国際)
「(初日は軽めの調整)前日の疲労を取るという面で軽めの調整にしていただきました。明日も軽めの調整になると思うのですが、アジア選手権に向けてしっかりと調整していきたいです。(アジア選手権に向けた意気込み)全員が束になって、18人の力を集結させられればいいかなと思います。たくさんの方々の支えがあって練習できているので、この環境に感謝して明日からもやっていきたいです」
第13回 BFA U18アジア選手権
大会期間
2024年9月2日~9月8日
オープニングラウンド(グループB)
2024年9月2日(月)14:30 日本 19 - 0 香港
2024年9月3日(火)14:30 スリランカ 1 - 20 日本
2024年9月4日(水)19:30 日本 13 - 0 フィリピン
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
スーパーラウンド
2024年9月6日(金)19:30 日本 1 - 0 チャイニーズ・タイペイ
2024年9月7日(土)19:30 日本 0 - 1 韓国
3位決定戦・決勝
2024年9月8日(日)19:30 日本 1 - 6 チャイニーズ・タイペイ
開催地
台湾(台北、桃園)
出場する国と地域
グループA
韓国、チャイニーズ・タイペイ、パキスタン、タイ
グループB
日本、フィリピン、香港、スリランカ