11月18日、「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」のオープニングラウンドグループB最終戦が行われた。既にグループ首位でのスーパーラウンド進出を決めている侍ジャパンはドミニカ共和国と台北市立天母野球場で対戦。前日に続き雨が降りしきる中ではあったが11対3で大勝した。
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
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井端弘和監督が前日に「疲労も考慮しながら起用していきたいと思います」と話していたように、野手の先発5人を入れ替えて臨んだ試合の序盤は、互角の展開で進んだ。
1回表、侍ジャパンはMLBで通算258試合(うち先発139試合)に登板し56勝を挙げているウィリー・ペラルタを相手に、清宮幸太郎(日本ハム)の内野安打と森下翔太(阪神)のライト前安打、四球でチャンスを作ると、坂倉将吾(広島)が押し出し四球を選んで先制に成功する。
しかしその裏、戸郷翔征(巨人)が先頭のホセ・デバースに内野安打で出塁を許すと、ボークでデバースは二塁へ。ここで元日本ハムのアレン・ハンソンに同点タイムリーとなるライト線への二塁打を浴び、わずか6球で追いつかれた。さらに2回裏には、アンドレッティ・コルデロとミハエル・デレオンに二塁打を打たれ、勝ち越しを許した。
それでも直後の3回表、森下の内野安打と2四球で作ったチャンスで、この日は指名打者での先発出場となった佐藤都志也(ロッテ)がレフト前安打。森下が生還し同点としたものの、本塁を狙った二塁走者の栗原陵矢(ソフトバンク)の生還の前に一塁走者の紅林弘太郎(オリックス)が三塁でアウトになり、勝ち越しはできなかった。
初回から失点が続いた戸郷だったが、3回と4回は「スライダーや高めのストレートを上手く使うことができました」と持ち直して無失点に抑えると、5回に栗原が「後ろへ繋ぐ意識を持って打ちました」とセンター前への勝ち越しタイムリーを放つ。なおも坂倉のタイムリー、紅林の併殺の間に得点を重ね、この回3点を勝ち越した。
5回からは開幕戦のオーストラリア戦で6回途中5安打2失点と好投した井上温大(巨人)がマウンドへ。148キロのストレートで見逃し三振を奪うなどして無失点に抑えたが、6回には四球や暴投などで1点を失った。
だが直後の7回表も森下が良い流れを作る。この日3安打目となるライト前安打で出塁すると、栗原の内野ゴロで二塁へ。ここで5回から捕手として今大会初出場をしていた古賀悠斗(西武)がライト前安打を放って、森下が生還。リードを再び3点に広げた。さらに9回には紅林と佐藤、今大会初先発の五十幡亮汰(日本ハム)がタイムリーを放って5点をダメ押し。
投げては、7回裏からは隅田知一郎(西武)、横山陸(ロッテ)、北山亘基(日本ハム)と無失点で繋いでドミニカ共和国打線に反撃を許さず。オープニングラウンドを無傷の5連勝で締めた。
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これでオープニングラウンドを終えた侍ジャパンは、19日に帰国。20日の公式練習を経て、21日からのスーパーラウンドでアメリカ(グループA2位)、22日にベネズエラ(グループA1位)、23日にチャイニーズ・タイペイ(グループB2位)と、すべて19時から東京ドームで戦い、上位2チームに与えられる決勝戦(24日19時から東京ドーム)への進出を目指す。
監督・選手コメント
井端弘和監督
「これでみんな試合に出ることができて良かったです。5連戦の中で選手はタフだったと思います。肉体的にも精神的にもレベルアップしたのではないでしょうか。こちらもタフでした。(打率が5割を超える4番の森下について)得点圏に走者がいる時は走者をかえしてくれますし、いない時は繋いでチャンスを拡大したり、出塁したり。臨機応変に打撃をしてくれていて、さすがですね。(スーパーラウンドに向けて)ここからまた4連戦で、気が抜ける試合は無いので、みんなで最後の力を振り絞っていければと思います」
森下翔太(阪神)
「初対戦の投手しかいないので、自分のタイミングや間合いで打つことを意識しています。それが良い結果に繋がっています。ホームランをたくさん打てるバッターではないので、チャンスで走者をかえすし、チャンスメイクもするし、繋ぐということも意識しています。(スーパーラウンドに向けて)やることは変えずに、4番を打っているからには“自分が打てないと勝てない”と思って打席に立って、責任とプライドを持って戦います」
戸郷翔征(巨人)
「(11月10日以来の登板)初回と2回に失点してしまい、まだまだ改善することは多かったですが、坂倉さんと話しながら様々なことを試すことができました。次の登板に向けてしっかり調整したいです。(2本のタイムリーを打たれたフォークについて)抜けが悪くてバットに乗ってしまったので、落ちや抜け感を修正すればもっと良い投球ができると思っています」
ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12
試合日程
オープニングラウンド(グループB)
2024年11月13日(水)19:00 日本 9 - 3 オーストラリア
2024年11月15日(金)19:00 日本 6 - 3 韓国
2024年11月16日(土)19:00 チャイニーズ・タイペイ 1 - 3 日本
2024年11月17日(日)19:00 日本 7 - 6 キューバ
2024年11月18日(月)19:00 ドミニカ共和国 3 - 11 日本
スーパーラウンド
2024年11月21日(木)19:00 日本 9 - 1 アメリカ
2024年11月22日(金)19:00 日本 9 - 6 ベネズエラ
2024年11月23日(土)19:00 日本 9 - 6 チャイニーズ・タイペイ
決勝
2024年11月24日(日)19:00 日本 0 - 4 チャイニーズ・タイペイ
開催球場
オープニングラウンド(グループB)
バンテリンドーム ナゴヤ、台北ドーム、天母スタジアム
スーパーラウンド・決勝・3位決定戦
東京ドーム
出場チーム
グループA
メキシコ、アメリカ、ベネズエラ、オランダ、パナマ、プエルトリコ
グループB
日本、韓国、チャイニーズ・タイペイ、キューバ、ドミニカ共和国、オーストラリア