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

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
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2016年7月29日(金)~8月7日(日)に福島県いわき市で開催される「第3回 WBSC U-15ベースボールワールドカップ 2016 inいわき」に向けての関西ブロックトライアウトが4月17日、兵庫県の大阪ガスグラウンドで行われた。
U-15を率いる鹿取義隆代表監督が見守る中、25名の選手が参加した。
トライアウトは午前と午後の2部制で実施され、まずは午前9時30分、午前の部がスタートした。この頃には夜中から降り続いた強い雨はすでに止んでいたがグラウンドは乾き切っておらず各自アップの後、まずは室内練習場での打撃テストから行われた。
トライアウト前には、「限られた場所しかないのでね」と残念そうに話していた鹿取監督だったが、打撃テストが開始されると、
「今日はカーブマシンがあるので、それに対応出来るか。それとバットの出方、タイミングの取り方を見たいと思います」とネット裏ではなくマシン横に移動し正面から参加者たちのスイングをチェック。
マシンはストレートとカーブの2種類を用意し、参加者はそれぞれバント2球、バスター2球、フリー5球で実力をアピール。室内練習場には鋭い打球音が響いた。一巡すると次は実戦を想定しバント1球、バスター1球、フリー3球と限られた球数でのテストが開始。
鹿取監督の「今から本番です」という声に、参加者の間に緊張感が広がった。それでも、テスト独特のプレッシャーを乗り越えて、1球でしっかりと決める選手は多かった。
晴れ間の広がった11時からはグラウンドへ。一塁駆け抜けのタイム測定を3本行った後は、キャッチボール、ボール回しへと続く。シートノックでは鹿取監督自らノックバットを握った。最後に行われたのがブルペンでの投球テスト。鹿取監督の専門分野でもあり、ポジションの内訳について「球数制限ありますし、試合数多いので。ピッチャーに負担かけてケガさせるわけにいかない」と話すように、代表選手20名の内、投手だけで13名程度占める予定だ。もちろん野手兼任の選手も含まれるが、チームの命運を握るポジションであることは間違いない。1人5分の持ち時間の中で各自がキレの良い球を投げ込んでいた。
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
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すっかり青空の広がった午後のスタートは、13時30分。快晴の下、13時頃から各自アップを行っていた参加者たちのテストは一塁駆け抜けのタイム測定から。午前と同様、3本計測しキャッチボール、ボール回し、シートノックを行う。外で行われた打撃テストの内容も午前と同じでフリー打撃だけでなくバント、バスターの能力をチェックする。
そして、グラウンドコンディションの関係で午前には出来なかったシート打撃も実施。通常より2m手前から変化球も交えて投げ込むスタッフを相手に、1巡目はバント、バスター、カウント1ボール1ストライクからの1打席勝負。
2巡目は、2スイングの内容で代表入りを懸けて、実戦に近い形でのアピールが繰り広げられていた。
最後に投手陣がブルペンでの投げ込みを行った。
「たまたま良いボールが収まることもあるんですけど、結果に囚われずバランスを見たかった」と鹿取監督は捕手よりも前に立ってフォームをチェック。16時過ぎに全メニューが終了し、これで解散かと思われたが、
「昨日、今日とトライアウトを見ていて、もったいない選手が多かった。時間があれば全員合宿に連れて行って指導したい」と鹿取監督は全員を外野に集め正しいリリースポイント、スローイングについてレクチャー。参加者にとっては非常に有意義な時間となった。
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「非常に一生懸命やってくれて、緊張感がある中、いいパフォーマンスをしてくれた。みんなこの日に合わせて来ていると思うので、見ていて緊張感を味わえました。
選ぶのが大変だと思います。勝てるチームにしたいのはもちろんですが、礼儀正しく戦う相手へのリスペクトを持ったチームにしたい」と話した鹿取監督。
トライアウトは前日に中部ブロックでも行われており、この後さらに、東日本ブロック、九州ブロック(※現在開催の詳細は未定)で開催予定だ。計4回のトライアウトを経て、侍ジャパンU-15代表選手20名が選出される。
第3回WBSC U-15ベースボールワールドカップ2016 in いわき
大会期間
オープニングラウンド
7月29日(金) オーストラリア 0 - 13 日本
7月30日(土) 日本 4 - 0 キューバ
7月31日(日) 日本 15 - 4 韓国
8月 1日(月) チェコ 0 - 15 日本
8月 2日(火) 日本 10 - 6 コロンビア
スーパーラウンド
8月4日(木) 日本 8 - 0 ベネズエラ
8月5日(金) 日本 2 - 5 アメリカ
8月6日(土) 日本 2 - 1 パナマ
決勝
8月7日(日)14:30 日本 4 - 9 キューバ
会場
いわきグリーンスタジアム
南部スタジアム
平野球場
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