9月3日に韓国・釜山で開幕する「第7回WBSC女子野球ワールドカップ」に向けた最終合宿を張る侍ジャパン女子代表。9月1日の渡航を前日に控えた最終日の8月31日は、神奈川県内のグラウンドで国内最後となる練習を行った。
この日は侍ジャパン女子代表の門出を後押しするような晴天。強い日差しが照り付ける中、選手たちは元気にグラウンドへ散る。練習内容は前日までと同様にチームの約束事を意識しながらの投内連携・シートノック・シートバッティング。回数は少ないながらもすべてのプレーに対し全員が集中し、大倉孝一監督、清水稔コーチ、中島梨紗コーチからはもちろん、選手たちからも大きな声が飛び交う。グラウンドは戦いを前にほど良い緊張感に包まれていた。
そして最後のメニューはバッティング練習。選手たちが一通り練習を終えると、大倉孝一監督、清水稔コーチが、本気モードでバッティングゲージへ歩を進める。「ちょこちょこやっている」(大倉監督)侍ジャパン女子代表の恒例行事に対し、ベテラン選手たちも「待っていました」とばかりに笑顔で声援を飛ばしていた。
かくして3日間の最終合宿を終えた侍ジャパン女子代表。「(最終合宿で)『準備万端やり切った』というのとは違います。このチームは大会中まだまだ上がってきます。成長するし進化もする」と選手たちにあくなき成長を求めた大倉監督は、同時に3日間でマドンナたちから感じた進化も話す。
「確かにこの最終合宿は、これまでの合宿と選手たちが違っていた。体の仕上がりはもちろん、スイッチが入っている。初日の平成国際大との試合でサインプレーや攻撃の意図、意識付けが仕上がったという手ごたえを感じました。だから、自分たちの力を出せば、特に失点が計算できればこのチームは勝つ。5連覇できます」
キーポイントを「投手陣」と「あらゆる面で選手たちの不安を取ってあげて、普段通りいつも通りのプレーを1つずつやっていく」ことをあげながら、「今までのチームの中でも、手ごたえを感じている」からこそ飛び出した頂点奪取宣言である。
9月3日(土)19時・カナダ戦からスタートする第一次予選3試合、9月7日(水)からのスーパーラウンド4試合。そして9月11日(日)18時から行われる決勝戦。計8試合に向け、選手たちの理解は備わった。あとは相手に対応し、自らを整えるのみ。その先にある大会5連覇、そして女子野球の伝道師としての使命を果たすため、侍ジャパン女子代表は9月1日、成田空港から戦いの地である韓国・釜山へと旅立つ。
六角 彩子選手(侍)守備・バッティング紹介動画
第7回 WBSC 女子野球ワールドカップ
大会概要
第7回 WBSC 女子野球ワールドカップ 出場選手(2016年7月10日発表)
大会期間
2016年9月3日~11日
オープニングラウンド
9月3日(土)19:00 カナダ 2 - 8 日本
9月4日(日)14:00 日本 12 - 0 オランダ
9月5日(月)14:00 日本 18 - 0 インド
スーパーラウンド
9月7日(水) 14:00 ベネズエラ 2 - 7 日本
9月8日(木) 19:00 日本 10 - 0 チャイニーズ・タイペイ
9月9日(金) 19:00 日本 10 - 0 オーストラリア
9月10日(土)14:00 日本 6 - 0 韓国
決勝
9月11日(日)18:00 日本 10 - 0 カナダ
会場
韓国釜山広域市キジャン郡
侍ジャパン女子代表候補 マドンナジャパン座談会
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