7月5日(日本時間6日)、「第44回 日米大学野球選手権大会」(日本時間7月8日から13日)に出場する侍ジャパン大学代表がアメリカ・ノースカロライナ州で練習試合を行い14対1で大勝。長時間の移動翌日にもかかわらず攻守で圧倒した。
日米大学野球選手権開幕を2日後に控え、大学生によるサマーリーグのチームであるWilson Tobsと日中に交流した後、ナイターゲームで対戦。
大学代表は、1番から「中・中島大輔(青山学院大)、右・天井一輝(亜細亜大)遊・宗山塁(明治大)、左・西川史礁(青山学院大)、一・上田希由翔(明治大)、三・佐々木泰(青山学院大)、指・廣瀬隆太(慶應義塾大)、捕・進藤勇也(上武大)、二・辻本倫太郎(仙台大)」という打線を組み、今春の大学選手権優勝投手の常廣羽也斗(青山学院大)が先発のマウンドに上がった。
前日に20時間超の移動を経て現地入りし、この日は雨天により試合開始が1時間遅れたが、疲れを見せず1イニングずつの継投で流れを掴み打線が勢いに乗った。
初回を常廣、2回を細野晴希(東洋大)が走者を出しながらも力強い投球で無失点に抑えると、打線は3回に先制に成功する。天井一輝(亜細亜大)の内野安打や相手四球でチャンスを作ると、上田希由翔(明治大)の内野ゴロや相手投手による暴投で二者が還り、この回3点を奪った。
さらに4回以降、天井のタイムリーや犠牲フライなどで相手の四死球や守備の乱れを見逃さずに得点を重ねていき、8回には西川がセンターへ3ラン本塁打を放ってダメ押し。投手陣も3番手の村田賢一(明治大)こそ1点を失ったが、武内夏暉(國學院大)、蒔田稔(明治大)、上田大河(大阪商業大)、古謝樹(桐蔭横浜大)、岩井俊介(名城大)、木村仁(九州共立大)が無失点で繋ぎ、終わってみれば14対1。大勝で日米大学野球選手権開幕に向けて弾みをつけた。
監督・選手コメント
大久保哲也監督
「試合前半に打者のストライク・ボールの見極めが不十分だったのは課題です。天井は粘りやミート力といった持ち味を十分出してくれましたし、西川も1つ本塁打が出て吹っ切れてくれたと思います。投手は予定通りに状態が上がってきた印象です。常廣もストレートのキレが良くなってきました」
常廣羽也斗(青山学院大)
「前回平塚で投げた時よりもフォームのズレはありませんでした。トレーナーの鈴木哲也さんと話し合った成果です。チューブを使って力をまっすぐに伝えられるようにトレーニングしてきました。使用球も違和感なくフォークも落ちたので良かったです。本番に向けて良い形で入れていますし、球場の雰囲気含めて日本と違うことばかりで楽しいです」
天井一輝(亜細亜大)
「たまたまですけど良い結果になりました。勝利に貢献することや粘って三振しないよう食らいついている結果だと思います。アメリカの投手はモーションが小さく球が動くので、引っ張らずにセンターから逆方向に打てるようにしています。アメリカ代表のレベルは高いですが、勝つ戦力は十分整っていると思うので日本らしい野球をしたいです」
西川史礁(青山学院大)
「1つ本塁打が出て本当に楽になりました。その前の打席まではあまりタイミングが合っていなかったのでヒット1本出せればと思っていたのですが、それが本塁打になって良かったです。アメリカの投手はタイミングが取りにくく、手元で動く球が多いので試合を通して慣れていけるよう良い調整をしていきたいです」