日本時間7月13日までアメリカのノースカロライナ州とサウスカロライナ州で行われていた「第44回 日米大学野球選手権大会」で3勝2敗と勝ち越し、2大会連続20回目の優勝を果たした侍ジャパン大学代表が帰国し羽田空港で優勝記者会見を行った。
会見には大久保哲也監督、主将の中島大輔(青山学院大)、大会MVPの下村海翔(青山学院大)、大会最優秀投手の細野晴希(東洋大)、胴上げ投手となった常廣羽也斗(青山学院大)、勝負強い打撃を何度も見せた廣瀬隆太(慶應義塾大)が出席。大久保監督が「なんとか“アメリカ開催で(2007年の第36回大会以来となる)2回目の優勝を”という合言葉を一丸となって取り組んでくれました」と語るなど喜びや印象的な場面、収穫などを語った(以下、一部抜粋)。
――印象に残っていることを教えてください。
常廣「最終戦の最後にマウンドに立っていて、優勝しみんなで喜び合った場面です」
下村「初戦でジャック・カグリオーン選手に打たれた本塁打です。日本ではなかなか体験できない当たりでした」
中島「第4戦の逆転した場面が印象に残っています」
細野「僕も下村と一緒でカグリオーン選手の本塁打です」
廣瀬「第4戦で勝ち越し打を打てたことです」
――今大会で成長を感じた場面はどのような場面ですか?
常廣「調子が悪くても打者としっかり勝負できたことです」
下村「普段とは異なる環境で2試合先発して、ある程度のパフォーマンスができたことは自信になりました」
中島「主将としてチームをまとめられたことです」
細野「大学では先発が多いのですが、今大会は待機している時間が多かったので、裏で支える人の気持ちなど普段経験できないことを経験できて勉強になりました」
廣瀬「アメリカの厳しいコンディションの中で結果を出せたことは自信になりました」
――日米の違いはどのようなところに感じましたか?
下村「日本の打者はファウルで粘って相手に球数を投げさせようとする打者もいるのですが、アメリカの打者は2ストライクからでも(力強く)振ってくる選手が多かったですね。あとは日本では“困ったら低め”ということがありますが、アメリカの打者には低めが届いてしまうので、高めを意図的に投げるようにしました」
細野「日本だったら空振りしそうな低めの変化球がアメリカの打者には一番手の届くところになってしまったり、逆に高めの球は多少ボールでも振ってくれたりファウルになったり、ストライクの取り方が日本とは違いました」
――個人タイトル獲得の感想もお願いします。
下村「MVPを獲得できて嬉しいです。レベルの高い舞台で自分のパフォーマンスを出せたことは今後の自信になります。個人的には今春のリーグ戦、大学選手権ともにタイトルを1つも取れていなかったので、その点でも嬉しいです」
細野「パッとした成績を残せなかったので僕でいいのかなと思うのですが、最終戦の投球によって選んでいただいたかと思うので素直に嬉しいです」
――8月28日に東京ドームで開催される「侍ジャパンU-18壮行試合 高校日本代表 対 大学日本代表」への意気込みをお願いします。
大久保監督「(U-18代表の壮行試合なので)相手の方が主役ではありますが、負けるわけにはいきません。投手にはしっかり調整してきてもらって抑え込んでもらいたいです」
常廣「しっかり勝てるように自分らしい投球をしたいです」
下村「このメンバーでやる最後の試合なので、しっかり勝って笑顔で終わりたいです」
中島「最後の試合なので全力で戦いたいと思います」
細野「歳が4つくらい離れている相手なので完璧に倒したいと思います」
廣瀬「甲子園のスター選手たちとの対戦を楽しみにしています」
快挙を果たした選手たちはこの日で一旦、解散。8月28日に再集合し、第31回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ(8月31日から台湾で開催)を戦うU-18代表の前に立ちはだかる予定だ。