12月7日、「第30回 BFA アジア選手権」(12月10日まで台湾・台北、台中)でオープニングラウンド3連勝を決めた侍ジャパン社会人代表が、スーパーラウンド開幕を翌日に控え、会場となる台北ドームでミーティングと公式練習を行った。
この日は会場に到着するとロッカールームでミーティングが行われた。まずはスーパーラウンド初戦の地元・チャイニーズ・タイペイ戦に向けて、川口朋保監督が「自分を信じて、いつもと同じように、やるべきこと・コントロールできることをやりましょう」と選手たちに説いた。そしてその後は、クオリティーコントロールを担当する島孝明氏も加わり、チャイニーズ・タイペイやスーパーラウンド第2戦で戦う韓国のデータなどが共有された。
16時から始まった公式練習では「疲れを取る者は取ってもらって、打撃や投球で個別に修正が必要な者は練習してもらえればと思います」と、前日に川口監督が話していたように、各自に調整が任された。
野手陣は課題となっている相手プロ選手の150キロ前後のストレートやキレの良い変化球を打ち崩すため、打撃に力を入れて調整する選手の姿が目立った。
投手陣は3試合通じて1失点と、力の差のある相手に対しても終始高い集中力でアウトを積み重ねている。前日に2イニングを投げて1人の走者も出さない好投を見せた藤村哲之(東芝)は、「調子が良いです。残り3試合とも準備するように言われているので、すべて投げるつもりで準備したいです」と、気持ちを高めていた。また、「ようやく今季取り組んできたことの成果が出るようになってきました」と前日の三者連続三振を奪った救援後に話していた片山楽生(NTT東日本)は、好調を物語るようにリラックスした様子で調整。今大会未登板の嘉陽宗一郎(トヨタ自動車)は黙々と調整に励んでいた。
そんな選手たちの様子に川口監督は「今までと変わらずリラックスして、自分たちの能力を発揮するための練習をしてくれていました」と笑顔で語り、強敵となるチャイニーズ・タイペイや韓国との試合に向けて「明日からどう選手が挑んでくれるか楽しみです」と期待した。
スーパーラウンドはチャイニーズ・タイペイ(日本時間8日19時30分開始予定)、韓国(日本時間9日13時30分開始予定)と対戦。オープニングラウンド同組から進出したフィリピン戦の1勝を持ち越し、上位2チームに与えられる決勝進出を目指す。
今回は昨年の第4回 WBSC U-23ワールドカップの経験者が12人おり、優勝こそ果たしたものの、オープニングラウンドでチャイニーズ・タイペイに敗れているため、まずはその雪辱を目指す。
監督・選手コメント
川口朋保監督
「(ミーティングの内容)ベストを尽くして社会人野球の魅力を伝えることが基本にあるので、その話を再度させてもらいました。(チャイニーズ・タイペイと韓国)150キロ近い球を投げる投手がいるので振り負けないことや、チェンジアップを多く投げる投手がいるので、その対策を話しました。また、足を使った攻撃もしてくるので一つひとつアウトを取っていくよう伝えました」
中村迅(NTT東日本)※主将
「(チャイニーズ・タイペイ戦)完全アウェイの雰囲気に飲まれないように、自分たちの野球をやりたいです。相手の傾向も確認することができました。少ないチャンスをしっかりモノにしていきたいです。去年のU-23ワールドカップで負けていて、もう負けられないので力と力をぶつけて勝ちたいです」
第30回 BFA アジア選手権
大会期間
2023年12月3日~12月10日
オープニングラウンド(グループB)
12月4日(月)19:30 日本 14 - 0 パキスタン
12月5日(火)19:30 タイ 0 - 16 日本
12月6日(水)19:30 日本 9 - 1 フィリピン
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
スーパーラウンド
12月8日(金)19:30 チャイニーズ・タイペイ 0 - 1 日本
12月9日(土)13:30 日本 5 - 2 韓国
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
決勝
12月10日(日)19:30 日本 1 - 0 チャイニーズ・タイペイ
開催地
台湾(台北・台中)
出場する国と地域
グループA
チャイニーズ・タイペイ、韓国、香港、パレスチナ
グループB
日本、フィリピン、パキスタン、タイ