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女子W杯代表入りへ最後の猛アピール 18安打17得点で練習試合に大勝

2024年4月21日

 4月21日、「カーネクスト presents 第9回WBSC女子野球ワールドカップ ファイナルステージ」(2024 年 7 月にカナダ・サンダーベイで開催)に向けた侍ジャパン女子代表の選考合宿の2日目が行われた。
 昨年9月のグループラウンド(広島県三次市)には招集されなかった候補選手19名により、読売ジャイアンツ女子チームとの9イニング制の練習試合が行われ、18安打の猛攻で17対3と大勝した。

 代表選考最後のアピールチャンスとあって、攻守でハツラツとした動きが序盤から見られた。
 まず猛攻の口火を切ったのは、強打が売りの捕手・生井美桜(エイジェック)だ。「持ち味である引っ張りの打撃を強く意識して打席に立ちました」と振り返ったように、レフト線へ痛烈な当たりの二塁打を放って先制に成功。生井は3回の第2打席でもレフトへのタイムリー二塁打を放ち、7回にもレフト前へタイムリーを放つなど大当たりで代表入りに向けて大きなインパクトを残した。さらに内野手の中村柚葉(読売ジャイアンツ)も安打、二塁打、三塁打と放つ活躍を見せた。
 また、この日は中島梨紗監督が「バントができるかどうかや、サインに対応できるかどうかも見たかったので」と、前日よりも多くサインを出し、多くの選手が要求に応えた。

 投げては中島監督が「マウンド度胸が良く、大学生ではナンバーワンの投手」と評する土屋愉菜(環太平洋大)が好投。前日も1イニングを投げ、味方失策で出た走者を牽制で刺すなど冷静に無安打無失点で抑えていたが、この日も堂々の投球ぶり。インコースを果敢に突くなどストレートも変化球も制球良く投げ分け、2回1安打無失点の好投で相手打線を抑えた。その他の投手も前日に続いての登板だったが大崩れせず、最後は森若菜(阪神タイガース Women)がやや制球が苦しむ場面こそあったが、国内女子屈指の豪速球で抑え込んで試合を締めた。
 守備面でもミスは少なく、この合宿最年少の19歳(高卒2年目)の捕手・安藤蓮姫(阪神タイガース Women)が自慢の強肩で盗塁を刺すなど見せ場を作った。

 中島監督は練習の最後に参加者全員に対して「国内の女子硬式野球人口約3,000人の中からここまで選ばれたことは凄いこと。スキルとレベルの向上が女子野球の普及・発展に繋がるので、代表候補に選ばれた自覚と責任を持って引っ張り、先輩たちから受け継いだものを繋いでいって欲しい」と激励した。
 代表への選出・不選出にかかわらず、今回の合宿でかけがえのない経験をした選手たちが、今後の女子野球発展に向けて奮闘していくことに期待したい。

 代表チームは後日発表し、5月に強化合宿を行い、7月の直前合宿を経て、ワールドカップ7連覇を目指す。

監督・選手コメント

中島梨紗監督

「2日目となると、選手たちの動きが変わって、さすがだなと思いました。ファーストストライクから積極的に振ろうと話したので、その修正もできていました。日本の女子野球の未来は明るく、もっと強くなると感じました。(この中から選出する選手は)チームの軸はできているので、その補強と考えています。みんな、ものすごくアピールしてくれたので、選考はとても悩みます」

生井美桜(エイジェック)

「持ち味である引っ張る打撃ができました。ノーステップにしてからボールが見えやすく、ファーストストライクから積極的に振ることができています。リードも投手陣とコミュニケーションを取って様々なリードができました。足りないところも見つかったので、自チームで一生懸命練習していきたいです」

土屋愉菜(環太平洋大)

「レベルの高い中ではありましたが、捕手のリードについていき、投げられたことは今後に向けて大きな学びや経験になりました。ブルペンで坂口さんが声をかけてくださるなど周りのフォローもあって楽しく、いつも通り投げることができました。卒業論文でも女子野球の普及をテーマにしています。代表は女子野球や野球界全体の発展に繋がる存在だと思います。選ばれる・選ばれないに関係なくレベルアップし、一つひとつの試合に勝っていけるようにしていきたいです」

安藤蓮姫(阪神タイガース Women)

「緊張しましたが、自分の持ち味をアピールできました。肩に自信があるので盗塁を刺せたことが一番良かったです。打撃もチャンスで打つことができ、出塁率も高くすることができました。元気も見せどころだと思ったので、声でも引っ張ることができたのかなと思います。(侍ジャパン女子代表は)誰もが目標の憧れの場所なので、候補だけで終わらせたくないです」

カーネクスト presents 第9回WBSC女子野球ワールドカップ ファイナルステージ

大会概要 出場選手

大会期間

2024年7月28日~8月4日

7月29日(月)3:00 チャイニーズ・タイペイ 4 - 9 日本
7月30日(火)8:00 カナダ 6 - 7 日本
7月31日(水)4:00 日本 11 - 0 ベネズエラ
8月1日(木)0:00 日本 10 - 0 メキシコ
8月2日(金)0:00 日本 3 - 4 アメリカ
※開始時刻は日本時間(カナダ:時差-13時間)

決勝
8月4日(日)4:00 アメリカ 6 - 11 日本
※開始時刻は日本時間(カナダ:時差-13時間)

開催地

カナダ(サンダーベイ)

出場する国と地域

日本、チャイニーズ・タイペイ、ベネズエラ、アメリカ、メキシコ、カナダ

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