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大会前最後の実戦で中学硬式クラブと対戦 田中露朝の好投や中村柚葉のダメ押し打などで競り勝つ

2024年7月23日

 7月23日、「カーネクスト presents 第9回WBSC女子野球ワールドカップ ファイナルステージ」(7月28日からカナダ・サンダーベイ)に出場する侍ジャパン女子代表の直前合宿の2日目が神奈川県の中栄信金スタジアム秦野で行われた。

 午前中は連係やサインプレーの確認を行い、14時半から中学硬式野球クラブの平塚ボーイズと対戦。大会前最後の実戦を5対3で制した。4対4で引き分けた前日の湘南ボーイズ戦に続いて好ゲームを展開した。
 初回は先頭の三浦伊織(阪神タイガースWomen)が二塁打で出塁してチャンスを作るが得点には結びつかず。それでも、中島梨紗監督から投手リーダーに指名されている先発の田中露朝(ZENKO BEAMS)が2イニングを1安打のみに抑え、安打を許した打者もすぐさま牽制で刺すなど打者6人でテンポ良く抑えた。
 3回に2番手として登板した里綾実(埼玉西武ライオンズ・レディース)が味方失策もあり1点を失うが、以降は打ち取った。前日に続き今回もチームとしてミスや失点を最小限に抑えたことで、打線もすぐさま反撃した。

 直後の4回表は延長タイブレークを想定した無死一、二塁から再開したが、川端友紀(九州ハニーズ)の打球が相手失策を誘い満塁になると、打席には4番の楢岡美和(九州ハニーズ)。ここでショートへの強い当たりのゴロを放つと相手遊撃手が後逸。記録は二塁打となる走者一掃のタイムリーで3対1と逆転に成功した。さらに長田朱也香(読売ジャイアンツ)の犠打が相手失策を誘って、4対1とした。
 その裏の無死一、二塁から始まる守りでは、川端がバスターエンドランに素早く反応したファーストゴロや里が奪った見逃し三振で2死を奪うと、タイムリーで1点こそ失うが、その走者を里が一塁牽制で刺して、この回も1点のみに抑えた。
 続く5回も土屋愉菜(環太平洋大)が1点を失うが、三塁手・出口彩香(埼玉西武ライオンズ・レディース)の好守もあって1失点にとどめた。

 そうして踏ん張っていると、6回に中村柚葉(読売ジャイアンツ)が左中間深くを破るタイムリー三塁打を放ってダメ押し。
 投手陣も6回を久保夏葵(平成国際大)、7回を泰美勝(ZENKO BEAMS)が相手打線を無失点に抑えて接戦を制した。また、泰も一塁牽制を刺し、この日はチームとして一塁牽制だけで3つもアウトを取ることとなった。
 中島監督は試合を振り返り「“今日は勝つことにこだわってやる”と話していたので勝てて良かったです」と安堵。投手陣については「練習してきたこと(牽制)をすぐ試せることは大事ですし、球の精度も上がっています。あとはコンディショニングや捕手とのすり合わせをしてくれれば」と信頼し、野手陣もバント失敗があったが、その選手が全体練習後すぐに自主練習でバントを行うなど高い意識が見えていたことで「責任感を感じていてありがたいです」と、選手たちの姿勢にも手応えを掴んでいた。

 直前合宿最終日となる24日は選手の意向も踏まえた練習を午前中から行い、それが終わり次第、合宿打ち上げ。25日のカナダへの出発に備える予定となっている。

監督・選手コメント

田中露朝(ZENKO BEAMS)

「先発だったのでリズム良く流れを持って来られるように投げようと思いました。打たせて取る投球ができて良かったです。投手リーダーらしいことはあまりできてないと思うのですが、私が分かっていることを教えてあげられればと思っています。里さん以外の投手は年下なので、意識的に話しかけるようにはしています」

中村柚葉(読売ジャイアンツ)

「指名打者でスタメンだったので自分のスイングをしようと思って打席に入り、そこで一本打てたことは良かったです。今年からの代表入りで、皆さんが繋いでくれたファイナルステージの舞台なので、与えられた役割を果たして7連覇に貢献したいです。また同じチームの小野寺佳奈が辞退となってしまったので、小野寺の気持ちや出られなかった方たちの気持ちも込めて頑張っていきたいです」

楢岡美和(九州ハニーズ)

「私の前を打つ川端さんは実績豊富で警戒されると思うので、チャンスで私に回ってくることが多いと思っています。自分で決める気持ちと後ろに繋ぐ気持ち両方を持って打席に入っています。昨日も今日もバントを失敗してしまったのは課題なので、少しでも自信をつけたいと自主練習をしました。だんだん投手・野手のコミュニケーションが取れてきたので、細かいプレーの精度も上げていきたいです」

カーネクスト presents 第9回WBSC女子野球ワールドカップ ファイナルステージ

大会概要 出場選手

大会期間

2024年7月28日~8月4日

7月29日(月)3:00 チャイニーズ・タイペイ 4 - 9 日本
7月30日(火)8:00 カナダ 6 - 7 日本
7月31日(水)4:00 日本 11 - 0 ベネズエラ
8月1日(木)0:00 日本 10 - 0 メキシコ
8月2日(金)0:00 日本 3 - 4 アメリカ
※開始時刻は日本時間(カナダ:時差-13時間)

決勝
8月4日(日)4:00 アメリカ 6 - 11 日本
※開始時刻は日本時間(カナダ:時差-13時間)

開催地

カナダ(サンダーベイ)

出場する国と地域

日本、チャイニーズ・タイペイ、ベネズエラ、アメリカ、メキシコ、カナダ

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