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

8月2日(火)、ニュージーランドU-15代表にとってオープニングラウンド最後の試合、チャイニーズ・タイペイ戦がいわきグリーンスタジアムで行われた。
ニュージーランドU-15代表が球場入りした際に、同球場の第1試合ではグループAのオーストラリア対韓国が開催中。普段オーストラリアに住んでいるメンバーもいるなかで、オーストラリアU-15代表が4対3と勝利したことで選手たちにも笑顔が漏れる。
この一報に触れ「刺激をもらえると良いですね」と選手たちの一層の奮起を期待した清水直行監督。その願いはプレーボール直後から現実のものとなる。
先頭のロングスタッフ・リースがヒットで出塁し、ナカオ・タイチの内野ゴロで二塁まで進むと、続く3番・レピア・フリワカのタイムリーで生還。流れるような攻撃でオープニングラウンド5試合目にして初となる先制点を奪取した。
ただ、指揮官も「もったいなかったですね。ここまで頑張っている子たちで満を持してさあ行くぞ!というところだったのですが…選手たちも野球の難しさというのを感じたのではないでしょうか」と振り返ったように、ニュージーランドU-15代表はよき流れを継続することができなかった。その裏にすぐエラーを2つ重ねてしまい、先発はペリティ・ミショナーレも踏ん張れず。四球で満塁、犠牲フライ、押し出し、タイムリーと立ち上がりを攻められ3失点を喫してしまった。

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
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
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しかしここまで幾多の厳しい場面を経験してきたニュージーランドU-15代表の選手たちは、このままでは引き下がらない。3回表、9番のペリティ・ミショナーレが四球で出塁すると、ロングスタッフ・リースもヒットで続き、無死一・二塁。続くナカオ・タイチがバントの構えと、ヒッティングに切り替えでバッテリーを揺さぶりストレートの四球を選び無死満塁とチャンスを広げた。
明らかに動揺するチャイニーズ・タイペイU-15代表バッテリー。ワイルドピッチで1点をもぎとったニュージーランドU-15代表は、レピア・フリワカが1回に引き続き勝負強く犠牲フライを放ち同点。素晴らしい粘りに一塁側で熱烈な応援を続ける地元中学生たちからも歓声が上がった。
だが、アジア屈指の野球大国であるチャイニーズ・タイペイU-15代表の反撃は、ニュージーランドU-15代表以上に力強かった。その裏、一死一塁からタイムリーを打たれ再び勝ち越しを許すと、6回裏にはピッチャーが代わった直後を攻められ4点を失い3対8と引き離され、8回裏にも2点を取られ3対10。試合の趨勢は決した。
しかし、ニュージーランドU-15代表にはもう1つのテーマがある。「最後までやり切る」。9回表。その力を彼らは結果につなげる。
9回表、3番手でマウンドに上がりその後、三塁手に転じていた9番のビショップ・フェンザが先頭打者としてエラーを誘い出塁すると、内野ゴロの間に進み二死二塁。ここで頼れる3番、レピア・フリワカがこの日3打点目となるタイムリー。4番のレピア・トュクテイフにもヒットが飛び出し二死一・二塁と攻めたて、チャイニーズ・タイペイはたまらずタイムを取らざるを得ないほどだった。最後は代走が牽制で刺されアウトとなったが、最後まで相手を慌てさせる健闘は見事だったといえよう。
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試合後、問題点をクリアにし確認するミーティングは通常より長め。清水直行監督は「細かいところ、初歩の初歩がまだまだだというのを痛感しました。野球というスポーツはとても繊細ですね」と、オープニングラウンドを振り返りつつ、その意図を話してくれた。
「世界を見ようということです。自分たちは世界の同級生の中でどの位置にいるんだろう?世界最高レベルというのはどういう事なんだろう?と。選手たちはここまで負け続けて少なからずマイナスな思いをしていると思いますが、ここで自分たちが何かを感じて学び取っていくしかないんです」
残されたニュージーランドU-15代表の戦いはオーストラリア、チェコ、韓国の順で対戦する順位決定(コンソレーション)ラウンド3試合。「前に進むしかないので、残りをしっかり戦って、子供たちに何かを学び取ってもらいたい」清水直行監督の先にある勝利を目指して。オープニングラウンドで一戦ごとに成長している「KIWI野球」の開拓者たちは、これからも前進を続けていく。
第3回WBSC U-15ベースボールワールドカップ2016 in いわき
ニュージーランドU-15代表
大会期間
オープニングラウンド
7月29日(金)12:00 パナマ 16 - 1 ニュージーランド
7月30日(土)10:00 ニュージーランド 3 - 11 メキシコ
7月31日(日)13:30 ニュージーランド 3 - 16 ベネズエラ
8月 1日(月)13:30 アメリカ 16 - 1 ニュージーランド
8月 2日(火)13:30 チャイニーズ・タイペイ 10 - 4 ニュージーランド
コンソレーションラウンド
8月4日(木)~8月7日(日)
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