12月1日、来夏に日本で行われる第43回日米大学野球選手権大会に向けた侍ジャパン大学代表候補選手強化合宿が愛媛県松山市の松山坊っちゃんスタジアムで始まった。
それぞれ移動を経て初日の練習は13時から始まった。練習を前に選考委員らから挨拶や注意事項の説明がなされた。そして、今年に引き続き来年も指揮を執る生田勉監督は「精いっぱい持ち味を出していただければと思います」と話し、日本開催であるとともに東京五輪前年の開催ということで注目度も大きくなるため、精神面の重要性も説いた。
約3時間弱行われた練習は、アップやキャッチボールなどをした後、シートノックや投内連携を行い、最後にフリー打撃を行った。今回の合宿は新戦力発掘のため、今年の日米大学野球とハーレムベースボールウィークに出場した選手は、捕手の藤野隼大(立教大)、佐藤都志也(東洋大)、海野隆司(東海大)を除いては招集をしておらず、フレッシュな顔ぶれとなった。
その中で特に左投手とともに強化ポイントとなっている右打者は、中川智裕(近畿大)や赤尾光祐(東海大北海道)らが快音響かせ、札幌学生野球2部リーグからの抜擢となった中山智隆(小樽商科大)もサク越えの打球を放った。
練習を終えて生田監督は「経験のある3人が練習を引っ張ってくれて内容の濃い練習ができました」と藤野、佐藤、海野に感謝した。また彼らを加えた正捕手争いに「非常にレベルが高く、彼らがしのぎを削れば、他の選手も目の色を変えてくれると思います」と周囲への波及効果にも期待を込めた。
また今年の中軸を担った頓宮裕真(亜細亜大/オリックスドラフト2位)や伊藤裕季也(立正大/DeNAドラフト2位)といった右の強打者が卒業により抜けたが、「今年のメンバーよりも伸びる可能性がありますね」と各選手の潜在能力にも目を見張っていた。
2日目となる12月2日は午前中に6イニング、午後に8イニングの紅白戦を予定されており、参加39選手(※)が今度は実戦でのアピールを目指す。 ※11月19日発表の候補選手40選手のうち平良竜哉(九州共立大)が辞退。