「第5回 WBSC U-12 ワールドカップ」(7月26日~8月4日 台湾・台南市)に向けた侍ジャパンU-12代表の3日目の直前合宿は、雨模様のためキャッチボールを終えたところで室内練習場へと移動になった。
室内練習場では、フリーバッティングやティーバッティング、そしてバント練習を順番にこなしていき、選手たちは軽く汗を流した。
バント練習では、バットを立てた状態で体の正面で構え、緩いボールを体に当たらないように正確にバントをする練習が行われる。選手たちにボールを投げ込んだ江尻慎太郎コーチは、「しっかりボールを見て」といった声かけを行い、選手たちはその言葉通りにボールをじっくり見ながらバント練習に励んだ。
1時間ほどバッティングを行うと次第に雨も上がり、10時半頃には外での練習を再開。前日に続いて、この日も東京城南ボーイズとの練習試合を行った。
22日の練習試合ではチームとしての繋がりや結束力がまだ弱いように見えたU-12代表の選手たちだが、この日は投打がガッチリと噛み合ってチーム力の向上をうかがわせた。
まずは初回、U-12代表はいきなり無死三塁のチャンスを作ると、2番・赤澤琉偉のタイムリースリーベースで先制点を挙げる。さらにその後、一死二、三塁とチャンスを広げ、5番・坂本慎太郎がセンターへの犠牲フライを放って追加点。
3回にも、川越昂太郎のタイムリーなどで2点を追加したU-12代表は、リードを徐々に広げて試合の主導権を握る。
投げては先発の泉祐成、リリーフの川越昂太郎、林京乃佑の3投手が安定感のある投球を見せて、2年生を並べた東京城南ボーイズ打線に付け入る隙を与えない。泉、川越、林の3投手は2イニングずつを投げて、3投手とも無失点と好投を見せた。
その後も打線が繋がったU-12代表は、東京城南ボーイズを7対0で下し、台湾入り前の最後の実戦練習を勝利で飾ることが出来た。
試合後、仁志敏久監督は「練習は短いですが、ゲームの中で評価が変わってきた選手もいます。国内にいる間は雰囲気に慣れて、チームとしての本当の戦いは台湾に行ってからになると思います」と語り、勝ってもなお気持ちを引き締める様子を見せた。
また投打にわたって活躍を見せた川越昂太郎は、この試合で手応えを掴んだ様子を見せる。
「2試合の練習試合の中で、ファーストストライクから振りに行くという反省点を修正できたと思います。台湾に行っても続けたいと思います」
U-12代表選手たちは、24日の午前中に羽田空港から台湾へ移動する予定だ。順調な調整を見せる選手が、異国の地でどんな成長を見せるのか注目だ。
第5回 WBSC U-12 ワールドカップ
大会期間
2019年7月26日~8月4日
オープニングラウンド
7月26日(金)11:00 チェコ 0 - 21 日本
7月27日(土)15:00 日本 6 - 0 キューバ
7月28日(日)19:30 チャイニーズ・タイペイ 4 - 7 日本
7月29日(月)11:00 日本 30 - 0 フィジー
7月30日(火)15:00 日本 15 - 0 南アフリカ
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
スーパーラウンド
8月1日(木)11:00 日本 4 - 1 ベネズエラ
8月3日(土)13:00 日本 8 - 7 韓国
8月3日(土)15:00 日本 3 - 8 メキシコ
決勝
8月4日(日)19:30 日本 0 - 4 チャイニーズ・タイペイ
開催地
台湾 台南市
参加国
グループA
日本、チャイニーズ・タイペイ、キューバ、チェコ、南アフリカ、フィジー
グループB
アメリカ、韓国、メキシコ、オーストラリア、ベネズエラ、イタリア