7月30日、東京オリンピックを戦っている野球日本代表はオープニングラウンド最終戦となるメキシコ戦を翌日(31日12時から横浜スタジアム)に控え、公式練習(非公開)を行った。その後には稲葉篤紀監督、鈴木誠也(広島)、森下暢仁(広島)、梅野隆太郎(阪神)がオンラインで取材対応し抱負などを語った。
この日は悪天候のため、公式練習の場を予定していた大田スタジアムから横須賀スタジアムの室内練習場(DOCK OF BAYSTARS YOKOSUKA)に移して汗を流した。
投手陣はキャッチボールやブルペンでの投球、ランニングなど各自で調整を行い、野手陣はティー打撃やフリー打撃などをした。
この日の12時から行われた同じオープニングラウンドAグループのメキシコ対ドミニカ共和国の試合はドミニカ共和国が1対0で勝利。メキシコは大会初勝利を目指して日本戦に臨むことになった。
そのメキシコ戦の先発投手に、稲葉篤紀監督はプロ2年目の森下を起用。「強い球を投げていますし、緩急も上手く使うのでメキシコ打線を抑えてくれるのではないか」と期待をかけた。
この日はテレビでメキシコとドミニカ共和国の試合をチェックし、メキシコについては「1番の選手(イサーク・ロドリゲス)は足が速くて出塁を許すとかき回される可能性がありますし、3番の右打者メネセス選手(元オリックス)が長打もあるので警戒しています。4番のエイドリアン・ゴンザレス選手もメジャー経験豊富で、雰囲気があるので注意しなければいけない選手の1人ですね」と印象を語った。
森下は「長打のある選手もコンタクトの良い選手もいる」とメキシコ打線を警戒し、「とにかく腕を振って、四球を出さないように投球をしたいです」と抱負を語った。
また、前日のイスラエル対韓国の試合で両チーム合わせて6本の本塁打が飛び出すなど、横浜スタジアムは本塁打が出やすい印象があるが「打球が上がると怖い印象はありますが、インコース・アウトコースにしっかり投げていきたいです」と、いつも通りの投球を誓った。
稲葉監督はかねてから決勝トーナメントの日程に余裕を持たせることができるため、オープニングラウンドの1位通過を掲げてきた。それだけにメキシコ戦も金メダル獲得に向けて重要な一戦となる。
選手コメント
鈴木誠也(広島)
「(開幕戦について)特にこれまでの国際大会との違いは感じませんでした。打撃自体は内容も良くなかったですね。どう抑えられたかは分かっています、今日の練習は悪くなかったので、良い結果が出るように全力を尽くしていきたいです。(メキシコ戦に向けて)映像は観ましたが、実際の打席に立った感覚は違うので、1打席目からしっかり振っていければと思います」
梅野隆太郎(阪神)
「(開幕戦をベンチから見て)一球一球の緊張感をとても感じました。(前日はイスラエル対韓国を現地視察し)どういった野球をするのかとか、試合や相手打者の雰囲気を味わいながら観戦しました。(メキシコ戦はかつて阪神で同僚だったナバーロ選手がいることについて)まさかこんな舞台で戦うとは思いませんでした。戦友だった仲ではありますが、日本代表として負けられないので抑えられるよう必死にやっていきます」