10月8日、「第4回 WBSC U-23ワールドカップ」(10月13日から台湾で開催/以下、U-23W杯)に出場する侍ジャパンU-23代表の直前合宿が始まった。この日は千葉県のNTT東日本船橋グラウンドで約2時間半、練習が行われた。
U-23W杯で第1回大会以来の優勝を目指すU-23代表。過去2大会(前回参加の第2回大会は準優勝/第3回大会は不参加)はプロアマ混成チームで臨んだが、今回は社会人野球の選手のみで構成される。8月の週末に全国6か所で実施された全日本ジュニア強化合宿に招集された選手たちを中心に選出され、高卒入社の選手や大卒入社1年目もしくは2年目の早生まれの選手たち24名が選出された。
侍ジャパン社会人代表とともに今回のU-23代表を率いる石井章夫監督は「パワーやスピードが日本の課題なので、特に野手に関してはそういうことを重視して選考しました」と話す。特に中南米の選手たちは大会中に大きくコンディションを上げてくるが「パワー対パワーでどこまで通用するのか楽しみです」と期待をかけている。
また「メンタルの布施努先生(スポーツサイコロジスト)、クオリティコントロールの島孝明さん、フィジカルで佐藤照己さん(トレーナー)と技術以外の面も人材を揃えました」とスタッフの充実も図り、優勝を目指していく。
14時に全選手とスタッフが集まると、まずはミーティングからスタート。内川義久ヘッドコーチからの訓示や一人ひとりの自己紹介が行われ、主将には中村迅(NTT東日本)が任命された。
その後は投手・野手に分かれて練習。投手陣は柳橋巧人(JR東海)、富田蓮(三菱自動車岡崎)、藤村哲之(東芝)の3人がブルペン入りして力強い球を投げ込んだ。野手陣は室内練習場でフリー打撃をした後、グラウンドに出て守備練習を行った。
宿舎では「侍ジャパン野球健康診断」を実施。これは選手の肩やひじなどの故障に悩む選手が多数いる現状を踏まえ、それを少しでも改善するために実施されているものだ。NPBエンタープライズがアマチュア野球の代表組織である一般財団法人全日本野球協会(BFJ)に協賛し行われており日本代表の各世代の合宿などで実施されている。
こうして1日目は終了し、9日は東京ガス、10日はNTT東日本と戦う予定となっている(新型コロナウイルス感染拡大予防のため見学は不可)。そして11日に決戦の地である台湾に入国し、14日の初戦ドイツ戦(日本時間18時開始予定)に臨む。
監督・選手コメント
石井章夫監督
「海外での選手の成長に期待しています。いろんなチャンスの中できっかけを掴んでもらえればと思います。ジュニア合宿でU-23代表の候補となりうる選手のデータを取り、技術以上にその潜在能力も見ながらの選考となりました。初めて海外に行く選手が3分の1以上いますので、コンディションなどもデータを取って見ていきます。若い選手たちですが能力の高い選手たちばかりです。チームとして1つになってチームとして強くなっていければと思います」
中村迅(NTT東日本)※主将
「主将の打診は今日の午前中に受けました。驚きはしましたけど最年長なので気持ちの準備はちょっとだけしていました。日本代表は初めての経験なので、誇りを持ってやりたいです。国際大会では国もグラウンドも違いますが、環境に早く慣れて一球一球大切にしていきたいです。年齢はみんな近いのでコミュニケーションをしっかり取ってチーム一丸となって戦いたいです」
第4回 WBSC U-23ワールドカップ
大会期間
2022年10月13日~10月23日
オープニングラウンド
10月14日(金)18:00 ドイツ 0 - 6 日本
10月15日(土)15:30 ベネズエラ 2 - 5 日本
10月16日(日)20:00 日本 1 - 3 チャイニーズ・タイペイ
10月17日(月)15:30 日本 4 - 1 コロンビア
10月18日(火)15:30 南アフリカ 0 - 9 日本
スーパーラウンド
10月20日(木)15:30 日本 2 - 1 オーストラリア
10月21日(金)15:30 韓国 1 - 2 日本
10月22日(土)14:00 日本 4 - 2 メキシコ
決勝
10月23日(日)20:00 日本 3 - 0 韓国
※開始時刻は日本時間(台北:時差-1時間)
開催地
台湾(台北)
出場する国と地域
グループA
日本、チャイニーズ・タイペイ、コロンビア、ドイツ、南アフリカ、ベネズエラ
グループB
オーストラリア、キューバ、メキシコ、オランダ、プエルトリコ、韓国