11月20日、「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」のスーパーラウンド開幕を翌日に控え、オープニングラウンドを突破した4チームの公式練習が東京ドームで行われた。侍ジャパンは打撃練習などで各自が調整した。
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練習前には残念な知らせがあった。開幕戦のオーストラリア戦でも1イニングを三者凡退に抑えるなど中継ぎとして活躍が期待されていた鈴木翔天(楽天)が、左腕の浅指屈筋および円回内筋損傷による離脱が決定。「すごく楽しみにしていた大会だったので、こういった形でチームを離れるのは、とても残念です」と無念の思いを語った。
吉見一起投手コーチは「1人いないと大変になりますが、なんとかやっていきたいです」と率直な思いを語った。一方で、数少ない中継ぎ左腕の1人が欠けたということについては「今回、対左打者・右打者が得意・不得意ということでは選んでないので、あまり関係ないですね。例えば鈴木昭汰(ロッテ)が右打者に弱いかというとそうではないので、懸念点は持っていないです」と大きな影響は無いようだ。投手起用については、オープニングラウンドの5試合中3試合で失点をした6回を鍵に挙げ、6回頭からの第2先発の投手の起用も含め柔軟に対応していく考えを示した。
また、中継ぎ・抑えとして圧巻の好投が続く藤平尚真(楽天)は「翔天さんがいなくなるのは大きいですが、中継ぎ陣みんなでカバーしていきたいです」と決意を固め、所属チームの同僚でもあるため「翔天さんの分までみんなで頑張ります」と直接伝えたという。自身の状態については「疲労はありますがシーズン中もあったことですし、怪我に至るまでの疲労は無いので大丈夫です」と気にしておらず、「チーム全員で勝つために自分の役割をしっかり果たしたいです」と意気込んだ。
練習後に行われた公式会見には井端弘和監督と、打率.571など複数の打撃部門でチームトップに立っている森下翔太(阪神)が出席した。
井端監督は「選手の動きが一段と良かったので、だいぶ気持ちが入ってきているのかなと感じました」と選手たちの心身の状態についての手応えを明かした。打線については、スーパーラウンド進出チームで最も本塁打が少ないことに触れ「1番から 9 番までどんどん繋いでいって貢献してくれれば」と期待した。
スーパーラウンドの初戦は前回大会で敗れているアメリカ。前回大会出場者のブレント・ルッカー、アレク・ボーム、ジェイク・クローネンワースの3野手が既にオールスタープレーヤーとなっていることからも分かるように、今回も野手に多くの有望株が揃う。その上で井端監督は「スピードがある選手もいて、パワーがある選手もいて、バランスが良いですね」と警戒し「こちらにミスが無いようにすることが大事かなと思います」と語った。
また、打撃好調の森下は「自分のやるべきことをしっかりやって試合には臨みたいと思っている」と落ち着いた口調で語り、好結果が続く要因については「自分の技術にしっかり自信を持ってプレーできているからだと思います」と頼もしく語った。
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21日から東京ドームで始まるスーパーラウンドはアメリカ(グループA2位)、ベネズエラ(グループA1位)、チャイニーズ・タイペイ(グループB2位)と順に対戦(すべて試合開始は19時)。
アメリカ戦は決勝進出の上位2チームを目指すためにも重要な初戦となるが、予告先発の髙橋宏斗(中日)が「プレッシャーもありますが目指してきた舞台なので楽しんでいます。アメリカ打線のスイングは強いですが、シーズン中にやってきたことをやっていきたいです」と泰然自若に語るように、心身ともに充実している選手たちで、大会連覇を目指していく。
ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12
試合日程
オープニングラウンド(グループB)
2024年11月13日(水)19:00 日本 9 - 3 オーストラリア
2024年11月15日(金)19:00 日本 6 - 3 韓国
2024年11月16日(土)19:00 チャイニーズ・タイペイ 1 - 3 日本
2024年11月17日(日)19:00 日本 7 - 6 キューバ
2024年11月18日(月)19:00 ドミニカ共和国 3 - 11 日本
スーパーラウンド
2024年11月21日(木)19:00 日本 9 - 1 アメリカ
2024年11月22日(金)19:00 日本 9 - 6 ベネズエラ
2024年11月23日(土)19:00 日本 9 - 6 チャイニーズ・タイペイ
決勝
2024年11月24日(日)19:00 日本 0 - 4 チャイニーズ・タイペイ
開催球場
オープニングラウンド(グループB)
バンテリンドーム ナゴヤ、台北ドーム、天母スタジアム
スーパーラウンド・決勝・3位決定戦
東京ドーム
出場チーム
グループA
メキシコ、アメリカ、ベネズエラ、オランダ、パナマ、プエルトリコ
グループB
日本、韓国、チャイニーズ・タイペイ、キューバ、ドミニカ共和国、オーストラリア