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U-18対戦国紹介/徹底されたエリート主義で5回の世界一を誇る韓国

2017年8月25日

 1905年、アメリカ人宣教師によって野球はもたらされたが、その後、日本の植民地統治下において人気スポーツとして定着していった。この時代、社会人野球や高校の甲子園大会にも出場し、都市対抗に14回出場で2回の優勝、甲子園にも20回出場している。

 第二次世界大戦後の独立以降も野球熱は止むことはなく、国際大会においても、日本、台湾と並んでアジアの強豪の一角を占めている。野球を通じた日韓の交流も盛んで、1956年からは在日コリアンの高校生チーム、「在日同胞」による祖国訪問が始まった。このチームには、NPB通算最多安打を誇る張本勲(元東映など)や、のちに韓国プロ野球の監督として名を残す金星根(キム・ソングン)らが参加している。また、1971年にすべての高校が参加する全国大会・「鳳凰大旗」が始まると、「在日同胞」も1997年までこれに出場、準優勝3回の戦績を残している。

 韓国国内にプロ野球のなかった時代には、白仁天(ペク・インチョン、元東映)がNPBに挑戦し、首位打者にも輝いた。プロリーグ、KBOの発足は1982年、時の全斗煥(チョン・ドファン)大統領が、財閥に呼びかけて6チームでスタートした。発足当初のこのリーグには、新浦壽夫(元巨人など)ら多くの在日韓国人選手が参加、そのレベルを引き上げた。

 プロのレベルアップは、プロ容認後の国際大会での躍進につながった。オリンピックでは、2008年北京大会で金メダルを獲得、2009年WBCでの、日本と死闘を演じた決勝は現在でも語り草になっている。また、2015年のプレミア12では初代チャンピオンになっている。また、U-18世代でも、第1回AAA選手権で優勝を飾るなど、これまで5回の世界チャンピオンに輝いている。

 この国のジュニア世代の育成システムの特徴は、徹底したエリート主義にある。中学校進学時に、一般の子どもはスポーツから離れ、一部エリートアスリートのみが、運動系クラブで鍛え上げられる。大卒後、体育科教員になるような者でも、学生時代は運動系クラブで競技はしないということからも、そのエリート主義の徹底度がうかがえる。そのため、高校野球部の数は70に満たない。裾野を広げるのではなく、早期からの選別により、ポテンシャルの高い選手を専業の指導者の下で鍛えるのが、この国のスポーツ選手育成の特徴と言える。

 かつては全国大会が九つもあり、選手は競技しかできないような状態であったが、近年はトーナメント大会の数を減らし、週末に行うリーグ戦を取り入れるなど、「文武両道」の方向性も打ち出されている。だがその一方で、プロ側からの支援を高校が受けるなど、「ファーム化」との狭間で揺れているのが韓国高校野球の現状と言える。

第28回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ

大会概要 出場選手 放送予定

大会期間

2017年9月1日~9月11日

オープニングラウンド
9月1日(金)22:30 メキシコ 1 - 10 日本
9月3日(日)5:00 日本 0 - 4 アメリカ
9月4日(月)6:00 日本 7 - 2 キューバ
9月5日(火)3:00 オランダ 1 - 3 日本
9月5日(火)22:30 日本 12 - 0 南アフリカ
※開始時刻は日本時間(サンダー・ベイ:時差-13時間)

スーパーラウンド
9月7日(木)22:30 日本 4 - 3 オーストラリア
9月9日(土)6:00 日本 4 - 6 カナダ
9月10日(日)2:00 韓国 6 - 4 日本
※開始時刻は日本時間(サンダー・ベイ:時差-13時間)

3位決定戦
9月11日(月)1:00 カナダ 1 - 8 日本
※開始時刻は日本時間(サンダー・ベイ:時差-13時間)

開催地

カナダ サンダー・ベイ

参加国

グループA
カナダ、韓国、チャイニーズ・タイペイ、オーストラリア、イタリア、ニカラグア

グループB
日本、アメリカ、キューバ、メキシコ、オランダ、南アフリカ

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