11月16日(木)から19日(日)まで東京ドームにて開催される「ENEOSアジアプロ野球チャンピオンシップ2017」に向け、稲葉篤紀監督率いる「稲葉ジャパン」初陣となる侍ジャパントップチームは、11月9日(木)、宮崎県宮崎市にあるSOKKENスタジアムを中心とした清武総合運動公園内において、5日間に渡る「侍ジャパン宮崎秋季合宿2017」の初日を迎えた。
すでに前日、宿舎へと集合。さらにこの日の宿舎出発時のミーティングでは稲葉監督から勝利至上主義と共に「日本野球界のトップである責任感を持ち、1人1人がチームの鑑となってみんなで戦っていこう」と熱き魂を注入された選手たち。10時半の球場到着後に始まったアップでは、指揮官が積極的に図るコミュニケーションに笑顔で応えつつも、実戦に即した動きが散りばめられた1つ1つのメニューに目的意識を持って消化していく姿が見られた。
稲葉監督に河野俊嗣・宮崎県知事から宮崎牛10キロ、戸敷正・宮崎市長から宮崎ポーク30キロが贈られる激励セレモニーもあったアップ後は投手陣と野手陣に分かれて練習。投手陣はサブ球場でのキャッチボール後、5投手はけん制練習やコンディショニング練習・6投手がブルペンへ。1組目は又吉克樹(中日)が田村龍弘(千葉ロッテ)、近藤大亮(オリックス)が甲斐拓也(福岡ソフトバンク)、石崎剛(阪神)が若月健矢(オリックス)とバッテリーを形成。2組目には埼玉西武の3投手が登場。野田昇吾が甲斐、多和田真三郎が若月、平井克典が田村とバッテリーを組んで、いずれも30球程度の投球練習を行っている。
投球後は「監督の話がある前から気合が入っている」最年長27歳の又吉など、6組いずれもが建山義紀投手コーチも交え、球種や配球についてミーティング。「12日(日)の北海道日本ハム戦は先発投手陣、13日(月)の埼玉西武戦では救援投手陣を中心に投げてもらおうと思っている」(建山コーチ)練習試合登板も存分に活かし、1敗が命取りとなる大会に必勝を期さんとする姿勢が現れていた。
一方の野手陣はキャッチボール後、井端弘和・内野守備・走塁コーチ、清水雅治・外野守備・走塁コーチをノッカーにまずはシートノック。ここでは中日ではルーキーイヤーにして遊撃手の座を固めた京田陽太を二塁手、今季は外野手としてブレイクした松本剛(北海道日本ハム)に一塁手を兼務させるなど、超短期決戦を見据えた様々な組み合わせを探る。
その後は、金子誠ヘッドコーチ兼打撃コーチが見守る中、フリーバッティング、ティーバッティングとバント練習へ。特にこの日、稲葉監督から全試合4番に指名された今季23本塁打の山川穂高(埼玉西武)は「新しい挑戦だと思っているので、逃げずに『ここで打ってほしい』というところを必ず打ちたいと思っている」意気込みをバックスクリーン直撃弾など柵越え連発で体現した。
そして稲葉監督自身も合宿初日から精力的に動く。山中正竹・侍ジャパン強化委員会強化本部長や伊東勤・侍ジャパン強化委員会副本部長とも会話を交わしながら、ブルペンでは村田善則バッテリーコーチらと共にキャッチャー後ろで投球を確認。打撃練習では金子コーチと状態を見守りつつ、山川には打撃指導も。その間に野手陣の攻撃サイン確認も行うなど、初代王者獲得へできうることをすべて注ぎ込んだ。
そんな指揮官が2時間半の通常練習後の会見で爽やかな笑顔を見せたのは、冒頭選手たちの様子について問われた時である。「非常に選手たちも練習内容含めて理解していた」。通常練習後もフリーバッティング、ティーバッティング、送球練習、そして筋力トレーニングに多くが取り組むなど、選手たちが見せた勝利へのあくなき意欲は2日目以降も「稲葉ジャパン」の根幹をなすものとなりそうだ。
なお、侍ジャパントップチームの合宿2日目となる11月10日(金)は9時半ごろにSOKKENスタジアムに入り、投内連携などより実戦に近いメニューも交えた練習を行う予定となっている。
ENEOS アジア プロ野球チャンピオンシップ2017
大会期間
2017年11月16日~11月19日
予選
11月16日(木)19:00 日本 8 - 7 韓国
11月17日(金)19:00 韓国 1 - 0 チャイニーズ・タイペイ
11月18日(土)18:30 チャイニーズ・タイペイ 2 - 8 日本
決勝
11月19日(日)18:00 日本 7 - 0 韓国
開催球場
東京ドーム
出場チーム
チャイニーズ・タイペイ代表、韓国代表、日本代表
侍ジャパン選手紹介
2017年11月6日 先発投手編
2017年11月7日 中継ぎ・抑え投手編
2017年11月8日 捕手編
2017年11月9日 内野手編
2017年11月10日 外野手編