9月16日に台湾で開催される第27回BFAアジア選手権に、大会6連覇をかけて出場する侍ジャパン社会人代表は11日、都内にて記者会見を開催した。安藤 強代表監督は、今回選出された24名について、
「今大会は5連戦になるので、連投出来る投手を選び、また野手では一発長打が打てる選手と小技が仕掛けられる選手を基準に選出しました。また、若手の選手も多いですが、東京五輪や、今後NPBに入ってトップチームでプレーする可能性を持っている選手も選ぶことで、未来につなげたいという思いもあります」
と、次世代へ見据えてのチーム作りも語った。
今回、特徴的だったのは、捕手4人が選出されていることだ。この意図については、
「打撃力のある選手なので、一塁など他のポジションで使っていくことも考えています」
と語るように、短期決戦のためアクシデントがあれば、捕手以外のポジションでも起用し、即戦力としての活躍を求めている。
社会人代表は11日から3日間、直前合宿を行っているが、安藤監督は、「土曜日は千葉ロッテの二軍、日曜日はHondaと試合を行いますが、この二日間で大会に向けてしっかりと準備をしていきたいです」と話した。
今大会で7回目の国際大会出場となる多幡雄一選手(Honda)は、2012年から3年間、代表チームのキャプテンを務めてきた。Hondaでは安藤監督の下でもプレーし、2009年には都市対抗優勝も経験している。代表監督の野球を知り尽くす多幡選手は、安藤監督の野球について、
「とにかく、『一』にこだわる方です。一つのプレーや、一球一打、その一瞬にすべてをかけて、そして一番になる!ということを常に大事にされています。安藤監督の思いも胸に、一戦、一戦を大事に戦っていきたいと思います。日本代表の責任を持って全力で戦います」
と力強く語ってくれた。
そしてU-18、U-21、社会人と初の3カテゴリーでの選出となった山岡泰輔選手(東京ガス)は、社会人代表となった意気込みとして、
「自分自身、納得いくボールが投げられるようになってきて、台湾ではさらに調子を高めていきたいと思っています。2年続けて代表に選ばれたことで、自分自身で引っ張っていかないといけないという思いが芽生えてきています。ここまで、銀メダル2つなので、今回は金メダルを取りたいです」
今年はすでに侍ジャパンの各世代が高い成績を収めていて、大学代表は第28回ユニバシアード競技大会で優勝。さらにU-18代表も、先日行われた第27回WBSC U-18ベースボールワールドカップで準優勝を果たしている。各世代の活躍を受けて、今大会キャプテンに就任した渡邉貴美男(JX-ENEOS)は最後に力を込めて、
「他の世代の方へ、もう一つ弾みがつけられるような結果を残し、若い世代からも目標とされるように、優勝をして胸を張って日本に帰ってきたいです」と語った。
安藤監督も、
「やはり侍ジャパンが謳っている“結束”をもとに、日本の国民の皆さんに感動を与えられるように一戦一戦頑張っていきます!」
と述べた。狙うは大会6連覇。万全の準備をすべく、9月12日から2連戦となる強化試合に挑む。