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"世界の野球"ヒマラヤを北に臨む国ネパールの野球 第6回「動き出した時間」

2016年2月2日

文・写真=NPO法人ネパール野球ラリグラスの会(小林 洋平)

 前回も書いたとおり、昨年12月に予定されていた「ネパール震災復興支援野球大会」は延期となった。大会は延期となったものの、大会を楽しみにしていた子供たちや被災者のことを思い、大会が予定されていた期間中に、数名の参加者がネパールに赴き、バクタプル・ベースボール・クラブとパタンのゴルカクルー・ベースボール・クラブ(以下「ゴルカクルー」)の親善試合や支援物資の支給を行った。

 ゴルカクルーは昨年パタンで設立された野球クラブであり、野球による青少年の健全育成を目指し、大学のグラウンドで日々練習をしている。ゴルカクルーの設立は、ネパールで野球が広がりを見せていることのひとつの表れであろう。

 さて、親善試合が行われたのは、12月19日。当日は、バクタプルとゴルカクルーの野球少年たちを始めとした関係者一同が朝早くからバクタプルのグラウンドに集まり、会場の設営を行った。そして、開会式の後、試合が始まった。試合はゴルカクルーが2回表に2点を先制したものの、すぐにバクタプルが逆転。結果的に9対3でバクタプルが勝利した。

 この日のグラウンドは、以前のように「笑顔」で溢れていた。思えば、地震発生以降、ラリグラスの会の活動も当初予定していた事が実施できなくなり、時間が止まったような感覚だった。地震直後に現地に行き、被災された人々の様子を見て、「何とかしたい」その一心で動いていただけだったと思う。しかし、この日、子供たちが白球を追いかけ、盛り上がっている様子を見て、止っていた時間が再び動き出したと実感した。試合に参加した子供たちも「試合ができて嬉しかった」と話している。

 ところで、今回の日本からの参加者の中には、神奈川県で審判員をされている方がおられ、親善試合でもその方に審判を務めていただいた。初めてネパールを訪れた彼は「子供たちが勝負ではなく純粋に野球を楽しんでいるのが感じられました。また、『ストライク』、『アウト』、『三振』といったコールで大いに盛り上がってくれて、やり甲斐がありました。」と感想を述べている。

 試合後には、野球道具や支援物資の贈呈が行われた。今回は支援物資として、ネパールからの事前の報告をもとに、厳しい冬に備えるための厚手の毛布、それと、電磁調理器、ソーラー照明器を贈った。また後日、近隣の小中学校の児童にノートや鉛筆などといった文房具を手渡した。

 まだまだ厳しい状況が続くネパールではあるが、本年2月には、日本政府が推進するスポーツによる国際貢献事業である「Sport for Tomorrow」の一環として、Jリーグ等が中心となり、カトマンズ周辺の学校でスポーツ教室や防災教室が開催される。ラリグラスの会もこのイベントに携わることとなっている。このイベントを通し、野球のみならずスポーツを通してネパールの子供たちに将来への希望を与えられればと考えている。

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