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"世界の野球"ヒマラヤを北に望む国ネパールの野球「世界がひとつになって逆境を乗り越える」

2020年5月14日

文・写真=NPO法人ネパール野球ラリグラスの会(小林 洋平)

 現在、世界中で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大が深刻な状況となっており、その影響はネパールにも及んでいる。世界保健機関によると、この記事を書いている現時点でネパールでの感染者数は80名を超えている。世界の中には、感染拡大が収束の兆しを見せている国もあるが、ネパールでの感染者数は今も増え続けている。

 世界中での感染者拡大を受け、ネパール政府は外出禁止令を発令し、全ての国際線および国内線の航空便を運行停止とするなど様々な対策を実施している。3月23日に発令された外出禁止令の期限は当初3月末の予定であったが、数度の延長を経て、現時点(5月8日)で期限は5月18日まで延長されている。日本の外出自粛は要請なのに対し、ネパールの外出禁止令は従わなければ処罰される場合もあり、日本より厳しい措置となっている。こういった対策が実施される中で、ネパールの人々は苦しい状況を強いられている。

 もちろん、苦しい状況は野球にも及んでいる。選手やネパール野球ソフトボール協会も外出禁止令が出ている状況では野球をしたくても思うに任せないのが現状である。例えば、前回のコラムでも少し触れたが、今年の2月初旬にはカトマンズ近郊のカブレにある警察学校で野球が正式に始められることとなり、開始にあたってネパール野球ソフトボール協会の役員やネパール代表選手も参加した式典が行われた。そして今後は、ネパール代表選手が継続的にこの学校に出向いて指導にあたる予定であった。しかし、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で全ての学校が閉鎖され、この計画も学校が再開されるまで見合わせざるをえなくなった。

 ただ、チームで集まって練習や試合をすることはできなくても、個人的に練習を行っている者もいる。しかし、その場合でも、遠くに出向くことはなく、やることも自宅付近でキャッチボールをしたりネットに向かってバッティングをしたりする程度のごく小規模なものに限られている。また、練習時にはマスクを着用して感染防止に努めている。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)については、世界の野球関係者も盛んに情報交換をしているが、野球どころではない地域がほとんどである。野球ができない中、世界各地の野球人たちは野球ができない寂しさを少しでもやわらげるため、SNSに野球の写真を投稿し合う取り組みを行うなど、お互いを励まし合いながら再び野球ができる日を待ちわびている。また、ネパールを含めたアジア野球連盟の中でも、各連盟からメッセージが寄せられるなど各国が支え合っていて、それが互いの励みになっている。このように、こういった状況下では、皆がひとつになって逆境に立ち向かわなければならない。今、世界中で「Stay Home」が叫ばれており、事態の早期収束のためには、ひとりひとりの自覚ある行動が重要となっている。そして、野球を始めとしたスポーツが、人々が元通りの平穏な生活に戻るための大きな力となると信じている。

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