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"世界の野球"ヒマラヤを北に望む国ネパールの野球「グラウンド開所式」

2018年11月5日

文・写真=NPO法人ネパール野球ラリグラスの会(小林 洋平)

 本コラムの第42回「ネパールでのグラウンド建設」でも述べたように、ラリトプール市(カトマンズ盆地南西部)にあるシリクール校の土地に多目的グラウンドの建設が進められていた。4月に始まった建設工事は、雨季による工事中断などはあったものの、無事に完了。名称も「シリクール・ラリグラス・フィールド」と決まり、9月15日には開所式が行われた。昨年から具体的な計画として動き始め、建設地変更や規模縮小など様々な紆余曲折はあったが、ようやくこの日を迎えることができた。グラウンドの外周はレンガ塀で囲われており、レンガ塀の上には金網が設置されている。グラウンドの囲いをレンガで作るのは日本ではあまり無い発想で、いかにもネパールらしい。

 開所式には駐ネパール日本大使の西郷正道氏(西郷隆盛氏の実弟・西郷従道氏の曾孫)、元大臣のパムパ・ブサル氏らの来賓にご臨席いただいたほか、野球の選手や協会関係者、シリクール校の生徒など約600名が参加した。式典では、来賓による挨拶のほか、子どもたちによる踊りの披露、西郷大使とネパール野球ソフトボール協会のラナ会長による始球式などが行われ、新しいグラウンドの開所が盛大に祝われた。

 開所式の後には子どもたちによる試合も行われた。選手たちは待ちに待った新しいグラウンドでのプレーを楽しんでいた。試合を観ていると、暴投や悪送球をしてボールを後ろにそらしてもボールが壁に当たって跳ね返って来るし、多少飛んだ打球でもグラウンド外に出ることは無い。日本ではごく当たり前の光景ではあるが、これまで子どもたちが練習してきたグラウンドを考えると、そんな些細な事も感動的に思えてくる。

 現在、開所から1ヶ月近く経過したが、グラウンドでは地元の子どもたちが野球やサッカーの練習をするなどしており、当初から目指していた子どもたちが安心してスポーツができる多目的グラウンドの建設と2015年に発生したネパール大地震のような災害時の避難場所を作るという目的は達成されたと思う。そして、今回のグラウンド建設についてシリクール校のシベンドラ・カリキ校長は以下のように感想を述べた。

「グラウンドができて大変嬉しいです。野球はネパールにとって新しいスポーツで、その野球を当校そしてネパールに広めたいと思い、日本の方々と一緒にグラウンドを作りました。地域の皆さんも、驚きと期待を持ってこのグラウンドに注目しています。今後は、様々な皆さんがここを活用し、野球やスポーツの発展につながればと思います。」

 今回のグラウンド建設は今後に活かせる貴重な経験となった。そして、ネパール野球ソフトボール協会としても、近い将来、今回実現できなかった国際試合ができる野球場建設を進めていきたいという想いがより一層強くなった。

 2015年の地震発生以来、私たちはネパールの震災復興支援活動を続けてきた。今回のグラウンド建設にはそういった意味も含まれており、グラウンドが完成したことにより、復興支援も一区切りがついたと言えよう。最後に、これまで震災復興のための募金にご協力いただいた多くの皆様に感謝申し上げたい。

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